有機jasマークについて意味や読み方、マークがついた食品の考え方などの情報を知りたい方向けの記事です。
記事ではこのような疑問や悩みに答えます。
□■記事をあなたが読むメリット□■
・有機jasマークの見方や意味、貼られた商品の考え方が分かる。
・生産者がどのように有機jasマークを管理しているかが分かる。
・日本の有機jasマークと同じ様に、海外の有機認証マークがあることが分かる。
この記事を書いている僕は、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営しています。
自身が有機jasの認証取得し、有機jasマークを商品に貼る側の人間なので、記事の信用度は高いと思います。
この記事の目次
有機jasマークの意味や読み方を学ぼう
まず初めにjasの意味からです。
j(japanese):日本の、a(aguricultural):農業の、s(standard):基準・規格
jasはこの3つの頭文字をとっています。jasを和訳すると、「日本農林規格」と言います。
簡単に言ってしまえば、有機jasマークとは、「日本の農畜産物や食料品について、国が生産の方法について基準を定め、その基準が守られた製品に対して貼らることができるマーク」になります。
・有機jasマークは国が認めた正規の有機食品
日本では、「有機」=「オーガニック」です。例えば、有機人参はオーガニック人参とも呼びます。
あなたは「有機」や「オーガニック」という言葉のどのようなイメージを持っていますか?決してネガティブではなく、安全な、環境にやさしい、、、など何となくいいイメージがあると思います。
実は有機jasマークが日本に登場したのも、消費者に誤解を与えないようにです。
有機jasマークが登場する以前は、はっきり言えば、「生産者の言ったもん勝ちの有機(オーガニック)でした」。
・除草剤は使っているけど、野菜に直接農薬をかけていないので有機人参
・化学肥料は使っているけど、有機質肥料も使っているので有機人参
このように、生産者の勝手な解釈で有機(オーガニック)とい表示される食品や農産物が世の中に出回るようになります。
有機(オーガニック)と言っておけば、他の製品よりもイメージで売れやすいからです。
有機(オーガニック)で安全と思って購入した人参が、実は化学肥料や農薬が使われていると消費者が困りますよね。
そこで国は、言ったもん勝ちの有機を排除するために、平成11年に法律を改正し、有機農産物と有機加工食品についてjasマークが添付されたものでなければ、有機○○やオーガニック○○の表示をできなくしたのです。
このため、有機jasマークがついた食品は、国が認めた正規の有機食品なのです。
・厳しい基準をクリアした証し:有機jasマーク
有機jasマークがついていないのに、「有機人参」や「オーガニックトマト」など表示して販売しているのは違反です。
あなたがjasマークをついた農産物や食品を購入するときには、「国が定めた厳しい基準をしっかりと守っている」と考えて下さい。
例えば「有機人参」と書いた2つの野菜があなたの目の前にあります。
片方はjasマークが付いていなく、もう片方は付いています。この違いは、国が定めた基準を守ったものかどうかです。
外見では判断できない両者の人参の違いを有機jasマークで判断します。要するに、消費者が混乱するのを避けるためにマークが貼られているのです。
有機jasマークの豆知識
このセクションでは、マークのデザインや形、そこから読み取れる情報など、知っておくと便利なjasマークの豆知識を解説します。
・有機Jasマークのデザインの意味
画像の出典元:鹿児島県有機農業協会より
画像のように有機jasマークのデザインは、「太陽」、「雲(雨)」、「葉っぱ(植物)」の3つで構成されています。
マークの一番左が太陽、真ん中に葉っぱ、その右隣に雲(雨)が重なり合うレイアウトです。全体的に丸みを持っていて、人や環境にやさしいものであることを表しています。
・有機Jasマークから読み取れる情報
有機jasマークは、単に「有機(オーガニック)です」と示しているわけではありません。
マークの下にある英語や番号はちゃんとした意味があります。それが下画像です。
これは、私が自分が作る有機農産物に貼るjasマークなのですが、このマークは日本で私1人しか使えません。
koaaは鹿児島県有機農業協会の略称です。有機jasマークを貼るということは、国に登録された認証機関のチェックを受ける必要があります。
私は、全国にいくつかある認証事業者の中から、鹿児島県有機農業協会(koaa)を選んでいます。
認証機関は以下のwebサイトから調べることができます。
その下にある番号は、私が認証機関から交付された認証番号です。
逆に言うと、この有機jasマークが付いた野菜があれば、日本の中のどこで購入しても、私が生産していることが分かります。
「農産物に有機jasマークがつける=生産記録が全て保管されている」ということです。
なので、気になる方は認証機関に連絡して、認証番号を言えば、生産者や生産履歴など全てが把握できる仕組みになっているのです。
簡単に貼れない有機jasマーク
生産者にとって、自分が作る食品に有機jasマークを貼ることは簡単なことではありません。
有機jasマークを食品に貼るためには、生産者自信が有機jas認証を取得する必要があります。どれくらい大変かは、以下の2つの記事で紹介しています。
参考1:失敗しない有機jas認証を取得する方法【僕の実体験です:1年目】
参考2:失敗しない有機jas認証を取得する方法【僕の実体験です:2年目】
農産物で言えば収穫したものに、単にペタペタシールを貼っている訳ではなく、貼る前には以下のような確認をしています。
・栽培の記録を準備してどのほ場でいつ収穫したものかをチェック
・有機の認定を受けたほ場で生産しているか、禁止された資材を使用していないかをチェック
・出荷する全ての農産物に栽培記録が残っているかをチェック
このような検査をして、問題ないと認められたときに有機jasマークが貼られているのです。
【おまけ】海外の有機認証マークを紹介
ここまでは、日本の有機(オーガニック)マークについての解説でした。最後に、おまけとして、海外の有機認証マークを紹介します。
海外でも日本と同じように、国が定めた基準を満たしたものを正規の有機(オーガニック)食品として認証するシステムがあります。
日本の有機jasマークと同等のマークを添付することで信頼性が担保されています。代表的なものをいくつかあげておきますね。
いずれも、日本でも見かけることのある認証マークです。
まとめ:有機jasマークがついた食品は正規の有機食品
今日のまとめです。
いかだでしたか?随分、有機jasマークについて詳しくなったのではないでしょうか。
有機jasマークのついてもっと勉強したい方は、以下の記事もありますのでご参考下さい。
⇒⇒jasマークがついた食品=添加物なし?【有機jas食品の意味を知る】
最後までお読みいただき、ありがとうございました。