Chiisanateの食育講座「とっても大事な食のお話し」~その3~

こんにちは。

やさいの庭 Chiisanateのオーナー 兼 有機野菜を作っている高城です。

 

2019年のChiisanateは食育活動に力を入れています。

 

・お客様から、食材について色々と質問されることが多いこと

・消費者が「農の現場と生産者」について知る機会がないこと

・逆に生産者が消費者のことをもっと知りたいと思っていること

 

そんな理由があって、「誰も教えてくれないとっても大事な食のお話」と題し、3名の生産者をChiisanateにお呼びしてそれぞれのテーマで講座を開催しました。

 

この方達は、ただの生産者ではではありません。

 

私が吟味に吟味を重ね、直接お会いして熱意を確認し、消費者目線で安全な農畜産物を作っていると自信をもって紹介出来る方です。

 

彼らは日本では中々見かけることのない、いわゆる本物の生産者達なので、お客様も勉強になると思いこの講座を企画しました。

 

最終回の今日のお話しは、昔ながらの放し飼いで採卵鶏を飼育する近藤自然農園の近藤さんです。

 

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鶏たちの楽園

近藤自然農園(山中放し飼いの様子)

川南町の⼭奥、とある養鶏場。

明るい 林の中を鶏が⾃由に⾛り回って餌を⾷べ、 ⽣命⼒あふれる卵を産んでいます。

 

その昔、田舎のおばあちゃんが鶏を飼っていた光景です。

何より、鶏たちの声がたくましく、動きも軽やかで伸び伸びしています。

 

そこはまるで鶏たちの楽園。

 

近藤自然農園の近藤さんは次のように話しをしてくれました。

 

鶏は木に止まったり、羽ばたきや砂浴びをしたり、地面をつつき餌を探すなどの本能があります。

僕たち飼育者はその欲求を叶えてあげることが大事だと思うのです。

そのためには、出来る限りそれに近い環境を作ってあげることが大切です。

その答えがこの「放し飼い」でした。

ご存知ない方が多いかもしれませんが、日本の採卵鶏の9割以上はバタリーケージ飼育といって、狭い金網の中に鶏を詰め込み飼育する方法です。

 

ここでは、木に止まること、羽ばたきや砂遊びをすること、地面をつつき餌を探すことは全くできません。

 

暗く狭いケージの中で一生を終えていく悲惨な飼われ方をしています。

家畜というより、まるで卵を産むための装置。

 

そこにはアニマルウェルフェア(家畜福祉)の考え方は全くなく、バタリーケージ飼育を禁止する諸外国と日本では大きな差が生まれています。

※アニマルウェルフェアについてはこちらで詳しく掲載しています

 

スパーに並んでいる1パック100円そこそこの激安卵の多くは、このような劣悪な環境で育った卵です。

 

一般の採卵鶏と、比較にならないほど幸せな近藤自然農園の鶏たち。

皆さんはどちらの卵を食べたいですか?

 

輸入される餌の危険性

専用窯で餌を作る風景(近藤自然農園)

 

近藤さんは自分で餌を作ります。地場産のくず米・ヌカ・魚のアラ・野草や雑草をふんだんに食べさせます。

 

通常の採卵鶏では多くの餌を海外からの輸入に頼っています。

「なぜ、そこまで手間暇をかけて餌を作っているのですか?」と近藤さんに尋ねてみました。

 

近藤さんは次のように答えてくれました。

 

確かに輸入飼料を使えば手間が省けて楽ですね。

でも、私は輸入されてくる餌の安全性は信用していません。

 

飼料用として輸入されてくる雑穀などは「ポストハーベスト農薬」といって収穫された後の農薬使用がとても多いのです。

 

収穫された穀物の多くは長時間、船にゆられて蒸し暑く湿気の多い海を越えて日本にやってきます。

 

何もしなければ、輸送の途中でかびが生えたり、虫がわいたり、腐ったりします。

それを防ぐために、船積のときに殺虫剤などの農薬を大量にかけるのです。

 

後、輸入飼料は遺伝子組み換えされているのも怖いですね。

 

そんな輸入餌を、自分の鶏に食べさせたくありません。

どんなに時間がかかっても自分で作る飼料が一番安全だし、お客様に説明することができるのです。

私も知らなかっただけに衝撃を受けました。

 

そして、最近、卵アレルギーが多いことについて、次のように話してくれました。

 

卵アレルギーってよく聞きますけど、私は2つのアレルギーがあると思います。

 

1つは卵本来のタンパク質にアレルギーがある方。

 

もう1つは、ポストハーベスト農薬によるアレルギーの方です。

人間が直接農薬を摂取しなくても、残留農薬がある飼料を食べた鶏が産む卵を人間が食べて間接的に体内に取り込んでしまうため、アレルギー反応が起こるのです。

 

現に、卵アレルギーの方が、私の卵なら食べても大丈夫!という方がいらっしゃいます。

 

恐らくこの方は、ポストハーベスト農薬によるアレルギーなのでしょうね。

 

卵の質は餌が大きく影響することを教えてくれた近藤さん。

 

卵の色も与える餌によって、濃いオレンジ色にも出来るし、薄い黄色にも出来るそうです。

 

ちなみに近藤さんの卵は薄い黄色です。

 

濃いオレンジ色の卵は、栄養たっぷりと思われているかもしれませんが、海外の濃厚飼料をたくさん使い、添加物が含まれているものが多いようです。

 

安すぎる日本の卵

ここまで、一般の卵と近藤さんの卵の違いについて話してきました。

 

感の鋭い方なら、なぜ、スーパーで売られている多くの卵が1パック100円そこそこで売られているのか気づいたのではないでしょうか?

 

効率性や生産性を重視するため、鶏本本来の欲求が一切満たされない狭いケージで飼育し、餌も安い海外から輸入されたものを使い、出来る限りコストを抑えているから安いのです。

 

アニマルウェルフェアがしっかり考えられた諸外国を見ると、放し飼いや有機の卵は1個50円以上します。

 

1個50円以上です

見慣れない方からすれば、信じられないくらい高いと思われるでしょう。

 

でも、近藤さんの飼育法を間近でみていると、これくらいの値段は当たり前だと思います。それだけコストをかけて、安全性を最優先しているのですから。

 

毎日、大量に食べる(使う)必要なんかなく、1~2日に1個を大事に食べればいいわけです。

 

スパーで価格が高い卵を見つけたら、安い卵との違いを考える習慣をつけて欲しいと思います。

 

高い農畜産物には必ず理由があるのですから。

 

講座当日の様子

近藤さんと参加者たち

7月13日に開催された近藤さんの講座、「『卵』と『⽟⼦』あなたが⾷べているのはどっち?」。

 

今まで、私が書いてきたようなことがもっと分かりやすく、具体的に話されました。

参加者はメモをとったり、質問したりと積極的に参加されていました。

 

今と昔の卵の味、栄養、生命力その違いついて参加者は理解されたことと思います。

 

子どもにどのような卵を食べさせるべきなのか?

質問の多くはここに割かれ、お母さん方の関心の高さが分かりました。

 

卵に限らずお子様には安全なものを食べさせたいですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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