【完全ロードマップ】有機JAS認証の取り方:農家が手順を徹底解説

本記事のテーマ(説明画像)

✔本記事の想定読者

・初めて有機JASの認証取得を考えているけど、何から着手すればいいか分からない

・有機JAS認証の取得経験者から、具体的な手順や方法を学びたい

この記事は、上記のような不安や悩みを抱いている方向けの記事です。

✔本記事の内容

この記事では、以下のようなことが書かれています。

・【完全ロードマップ】有機JAS認証の取り方:農家が手順を徹底解説
【完全ロードマップ】有機JAS認証の取り方:農家が手順を徹底解説(説明画像)
・申請までの有機JASのほ場の管理は?【結論:何もしない】
申請までの有機JASのほ場の管理は?【結論:何もしない】(説明画像)

✔本記事の信頼性

この記事を書いている僕は、サラリーマンを辞めて研修等なしで全くのゼロから農業を始め、有機JAS認証を取得しました。

そんな僕が書く記事なので、信頼性は高いと思います。

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【完全ロードマップ】有機JAS認証の取り方:農家が手順を徹底解説

ロードマップ0:全体像

ある日、僕は「有機JAS認証を取得しよう」と決意しました。

でも、どこにも属さず一人で農業していたため、取り方や具体的な手順が分からず悩みました。

 

これを見ているあなたも同じだと思います。でも、大丈夫。この記事を読めば、その悩みが解決するのですから。

 

・【手順1】今日から栽培記録を付け始める

ロードマップ1:今日から栽培記録を付け始める

有機JAS認証を取得する際には必ず、膨大な申請書類を提出する必要があります。

その中で最も大事なのが、あなたが申請する日まで自分のほ場で行ってきた栽培の記録です。

具体的には、以下のことを毎日記録していきます。

・いつ播種や定植をしたのか

・いつどのような器具を使ってほ場を耕したのか

・日々の栽培管理では、どのような資材を使ったのか

・いつ収穫して、どのくらいの量をでこに出荷したのか 

記録の録り方は、作業日誌などに手書きでも構いませんし、あなたが認証を受ける機関(後ほど説明します)のwebサイトからダウンロードして使います。

手書きやパソコンでも書いても構いません。

イメージがわくように、僕が認証を受けた機関の記録用紙を、下に添付しておきますね。

>>生産行程管理記録(見本)

・【手順2】登録認証機関と申請日を決める

ロードマップ2:登録認証機関と申請日を決める

有機JAS認証を取得するためには、あなたが書類を提出し、ほ場の検査をお願いする「登録認証機関」を選ぶ必要があります。

登録認証機関のは、農林水産省のwebサイトでも閲覧可能です。

参考:有機登録認証機関一覧(農林水産省Webサイト)

登録認証機関の選び方によって、有機JAS認証の取得費用が大きく変わるのでご注意下さい。

参考:【要注意】有機JAS認証の取得費用は認証機関で違う【小規模農家向け】

まずは、あなたがこの中のどれか1つの「登録認証機関」を選んで、メールor電話orFAXで以下のような質問をしてみて下さい。

・有機JAS認証を新規で取得したい

・令和○年▲月■日から農薬や化学肥料を使用せずにほ場を有機的に管理している(又はする予定)

・この場合、有機JAS認証の申請日はいつ頃できるのか?

概ねこの3つの質問で担当者は、「令和○年の□月△日以降で申請をお願いします」と回答が得られるはずです。

ここで、あなたが有機JAS認証を取得するために、資料を揃えて提出する日が決まります

後は、化学肥料や農薬を使用せず、毎日の記録付けを繰り返すだけです。

・【手順3】有機JAS講習会を受講する

ロードマップ3:有機JAS講習会を受講する

先程の登録認証機関に連絡した際に、担当者から有機JAS講習会の受講を勧められると思います。

なぜなら、有機JAS認証申請者は、事前に登録認証機関の指定するJAS講習会を修了することが義務付けられているからです。

登録認証機関にもよりますが、年に数回開催されていますので、早めに受講しておくとよいでしょう。

受講後に交付される修了証

受講が終わると上の修了証がもらえますので、記載されている修了証番号が申請書提出時に必要となります

・【手順4】申請書類の作成と提出

ロードマップ4:申請書類の作成と提出

手順3の講習会で、認定申請書の作成についての解説や資料配布もあると思います。

インターネットから申請書をダウンロード(あるいは登録認証機関から資料を送付してもらって)、申請する日までに少しずつでも申請書の作成を進めておくとよいでしょう。

初心者が1日で全て作れるような資料ではないので、時間があるときに少しずつでも進めておく必要があります。

写真:僕が認証機関に提出した申請書類の数々

参考までに、僕が選んだ登録認証機関の申請書式を添付しておきます。

>>認定申請書一式の事例

認証機関によって書式は違ってきますが、どの機関もこれくらいのボリュームは覚悟しておく必要があります。

ちなみにここまでは、費用はかかりません

僕は、1回目の申請で不合格(取得に失敗)になりました。登録認証機関の書類審査で、もし不合格になっても、お金はかかりません

参考:有機JAS認証取得は難しい!【不合格した】僕が語る失敗しない方法

・【手順5】手数料の納付

ロードマップ5:手数料の納付

申請した書類は登録認証機関がチェックして、問題ないようであれば検査のための手数料を支払います。

有機JAS認証を取得するためには、お金がかかり、日本の場合は、生産者が自腹で認証費用を払います

認証費用は個人か法人か、申請するほ場の面積で決まっています

認定手数料の画像

ちなみに、この認定手数料は、全国一律ではなく認証機関によって異なります

書類審査に合格すると、上画像のように認証機関から請求書が送られてきますので、所定の金額を納付します。

・【手順6】検査員による書類とほ場の検査

ロードマップ6:検査員による書類とほ場の検査

手数料の納付が終わると、認証機関から検査員が通知されます。

検査員は僕が認証機関に提出した資料をしっかり読み込み、実際に私の畑をチェックしにきます(下写真)。

写真:検査官に肥料の説明をしている管理人(白シャツ)

検査の日は、検査員から私の携帯電話に直接連絡があり、お互いの都合が合う日を調整します。

初めての検査の方は緊張すると思いますが、日頃の営農状況を落ち着いて検査官に説明して下さい。

検査官にもよると思うのですが、僕の場合はお昼の1時から4時くらいまで。

その日の流れは、以下のとおりです。

・検査官にほ場の概要や作物について口頭で説明

・その後、畑や農機具収納倉庫を見ながら隈なくチェック

 ※この際、検査官から色々質問されますので、正直に日々の管理状況を説明します。

・現地でのチェックが終わると、室内で検査官の指摘事項などを聞く

・【手順7】検査員の交通費の納付

ロードマップ7:検査員の交通費の納付

検査が終わって数日すると、先日の検査の際にかかった検査員の交通費を支払うよう請求書が届きます。

検査官が検査に来る際の交通費も、申請者が自腹なのです(涙)。

上画像のように認証機関から請求書が送られてきますので、所定の金額を納付します。

検査員が遠くから来られるほどこの金額は高くなります。

【手順5】手数料納付と合わせると、僕が初年度に有機JAS認証費用としてかかったお金は、合計で55,030円となります。

これでも一般の方に比べると、かなり安い方だと思います。

自分が選ぶ認証機関によって手数料や交通費の規定が異なるので、認証機関を選ぶ際にはこれらを必ず確認しておいた方がいいでしょう

・【手順8】判定回(その後に認定書交付)

ロードマップ8:判定回(その後に認定書交付)

交通費の納付が終わると、認証機関は検査官が作成した検査報告書を基に、判定回を開催するようです。

この判定回が終わった数日後、めでたく有機JAS認定書が交付されます。

写真:交付された認定書

申請までの有機JASのほ場の管理は?【結論:何もしない】

「書類の流れは分かった。では、その間のほ場管理はどうするの?」

あなたは、こう思ったはずです。

答えは簡単です、何もしなければいいのです。

・畑で余計なことをしなければ、有機JAS認証の取り方は簡単

大事なので、もう一度言いますね。有機JAS認証を一回で取得したいのであれば、ほ場で余計なことは何もしないことです。

【有機JASの原則】

農業の自然循環機能の維持増進を図るために、化学的に合成された肥料及び農薬を避ける

多くの方は、このような有機JASの原則を理解せず、取得のための小手先の対応で、有機JAS認証の取得を自分で難しくしています。

「化学農薬でなく、唐辛子で作った自家製虫除けスプレーなら大丈夫だろう」

僕は、このような小手先な対応で、1回目の申請で不合格になりました。

>>有機JAS認証取得は難しい!【不合格した】僕が語る失敗しない方法

「種や苗を地に下ろすだけ。後は基本的に見守る。」有機JASではこれが基本です。

・<おまけ>投入肥料はこれだけでOK

農薬は使わなくても何とかなりますが、肥料はある程度必要です。

これは僕のやり方ですが、自分で堆肥とぼかし肥料を作り、畑の養分補給を行っていました

⇒自家製堆肥の作り方

自家製たい肥の状況

写真:管理人が作った自家製堆肥

自家製堆肥は、野菜のクズや葉っぱなどをベースに以下のような手順で作ります。

自家製たい肥の作り方

材料は、野菜の残渣や、コイン精米所の米ぬか、ほ場の土なので、全てタダで手に入ります。

⇒自家製ぼかし肥の作り方

ぼかし肥の原材料(写真)

写真:自家製ぼかし肥料の材料(3種類)

自家製ぼかし肥は登録認証機関に使用しても問題ないかを確認して、以下のように作りました。

自家製ぼかし肥の作り方

肥料を自分で作ることで、窒素濃度を調整出来ます。

畑に投入したものを、原材料から自分で説明出来るので、あなたにもオススメします。

具体的な、ぼかし肥料の原料(有機JAS適合資材)や作成手順、有機JAS適合資材の考え方などは、以下の記事で紹介しています。

>>おすすめの有機JAS適合資材2つと有機種子【有機JASはこれでOK】

まとめ:有機JASは少数派、でも少数派が勝ち残る時代

有機JASの認証ほ場は、日本国内の農地のわずか0.2%程度です。

 

それを目指しているあなたは、間違いなくたくさんいる農業者の中でも少数派です。

今の時代は、需要より供給が上回り、物が売れない時代です。

 

ライバルと同じやり方で同じ商品を作っていても、価格競争に巻き込まれるだけです。

 

農業も同じだと思います。大多数の農業者と同じ生産方法で、同じ農産物を作っていても価格でしか差がでないのです。

 

今は、それほど脚光を浴びていない有機JAS認証ですが、必ず「認証を取得して頑張って良かった」と思う日が来るはずです。

 

僕は、その日を早く実現させるために、日々の生産活動やこのような情報発信を続けています。

あなたがこの記事を読んで、有機JAS認証を取得しようと決意してくれたら嬉しいです。

 

もし、あなたが、有機JAS認証の取得を本気で考えているのなら、以下記事がおすすめです。申請前の心構えや注意点をまとめています。

>>【初めての有機JAS申請】失敗回避のための5つの重要な確認事項

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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