求められる家畜のアニマルウェルフェア!家畜の5つの自由を叶えよう

オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate(ちいさなて)」を経営しているyoshikiです。

この記事にたどり着いたあなたは、アニマルウェルフェアについて調べているはずです。

・アニマルウェルフェア(家畜福祉)って何だろう?

・なぜ今、アニマルウェルフェア(家畜福祉)が叫ばれるようになったの?

・どうせ食べちゃう家畜に福祉なんて必要なの?

この記事はこんなことを考えている方のために書きました。

結論から言えば、安全なお肉や卵を選ぶ際に最も大切なことは、アニマルウェルフェアが考えられた飼育がされているかということです。

記事を読めば、言いっぱなしの安全宣言に騙されない、本物のお肉や卵を選ぶことのできる知識が身につくはずです。

食卓やスーパーでは決して見るとこのできない、家畜の生産現場。

今日はその飼育方法と、畜産物の安全性について考えてみます。

それでは早速、今日のお話を進めていきましょう。

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アニマルウェルフェア(家畜福祉)とは?

アニマルウェルフェアを簡単に話すと、「家畜であれ動物に対して与える痛みやストレスなどを出来る限り抑えよう」という考え方です。

食べちゃうのだから、人間でないから、どんな劣悪な環境で飼育してもOK。

そんな考え方は辞めましょうということです。

アニマルウェルフェアを無視すると

アニマルウェルフェアが無視され、劣悪な環境で痛みやストレスがある飼育をされた家畜はどうなるのか?例えば、

・効率よく飼育するために、狭い畜舎に詰め込む。

・家畜は自由に動けないためストレス過多や、過密飼育によって病気なる。

・狭い空間で効率よく体重を増やすために、病気を抑制するために抗生物質等のお薬を投与する。

・そのお肉を人間が食べることになる(食べた人間は抗生物質耐性菌が体内にできるなどの影響もある)。

これは、アニマルウェルフェアを無視した飼育による悪循環の一つですが、必ずそのお肉や卵を食べる人間にしっぺ返しがあります

アニマルウェルフェアを考えた家畜の飼育は、安全なお肉や卵の必須条件なのです。

安全なお肉や卵は、家畜が肉体的にも精神的にも健康で幸せである必要があります

5つの自由を叶えてあげよう

それでは、アニマルウェルフェアとは具体的にどのような飼育をされるのでしょうか?

実は、家畜の劣悪な飼育環境を改善させ、ウェルフェア(満たされて生きる状態)を確立するために、次の「5つの自由」が定められています。

○飢えと渇きからの自由

→エサやキレイなお水が十分に与えられている必要があります。

○不快からの自由

→清潔な環境や極度に暑かったり寒かったりするのを避ける環境が整えられている必要があります。

○痛み・傷害・病気からの自由

→病気にならないように健康管理や予防、怪我はちゃんと治療される必要があります。

○恐怖や抑圧からの自由

→精神的な苦痛や恐怖を与えるような飼育をしないようにします。

○正常な行動を表現する自由

→自由に行動できるように十分なスペース(場所)が確保されています。

これを見たあなたは、「そんなの当たり前じゃん」と思ったことでしょう。

しかし、この当たり前のことを全くできていないのが日本の畜産なのです。

日本は先進国の中でもアニマルウェルフェア(家畜福祉)は最低と言われています

安全だった昔のお肉

いつから日本の畜産物は、アニマルウェルフェアが無視されるようになったのでしょうか?

その答えは、私達の祖父母世代(90~100歳)くらいが持っています。

昔のアニマルウェルフェア農場

祖父母世代の昔のお肉や卵は、とても安全だったと思います。

私の田舎の祖父母も私が幼い頃、牛や鶏を飼っていました。

思い出してみると餌は、私達人間が食べる野菜のくずや、稲わら等身近にあるもの

そして、薬剤等はほとんど使用せず、適度な運動やストレスが少ない少数頭数飼育であったため、あまり病気にもかからない健康なお肉や卵だったと記憶しています。

効率はとても悪いですが、今のような超集約型畜産ではなく、1頭1頭が大事に育てられていたのです。

意識しなくても、大体の農家はアニマルウェルフェア農場だったのです。

農業政策の転換による安全の忘れ物

高度経済成長期の1960年代に、日本政府は農業基本法という法律を制定し、機械化や規模拡大に伴う生産性の向上で農家の所得を向上させようとしました。

米や麦作りを辞め、需要の見込まれる畜産か果樹への転換を進めます。

規模の小さい昔ながらの畜産農家は次第に淘汰され、効率よく経営する規模の大きな畜産農家が増えていくことになります。具体的には、

・たくさんの家畜をぎゅうぎゅうに畜舎に詰め込む

・餌は外国からの輸入に頼る方が効率的

・成長促進剤等を投与し早く大きくし出荷する

などです。

生産性や効率性ばかりが重視され、いちばん大切なお肉の安全性は置き去りにされてしまったのです。

安全だった昔の日本のお肉や卵。

今の子どもたちに、是非、この時代な安心できるお肉や卵を食べさせることは出来ないのでしょうか?

遅れている日本のアニマルウェルフェア

日本は先進国の中でも、アニマルウェルフェアの意識がとても低いと言われています

経済では先進国なのに、アニマルウェルフェアについては完全な後進国なのです。

アメリカやEUなどでは、「ケージ飼育禁止とケージ飼育の卵の販売禁止」等、アニマルウェルフェアに関する様々な法や条例整備が進んでいます(アメリカは州単位で進んでいるようです)。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、世界からも日本のアニマルウェルフェアのレベルには避難の声があがっています

そして、日本も世界標準のアニマルウェルフェアに取り組むことが、一段と強く求められています。

~関連記事~

東京五輪のアニマルウェルフェア問題は、以下の記事で詳細に解説しています。

 ⇒⇒東京オリンピックのアニマルウェルフェア問題、日本の現状に悩む海外

安全なお肉や卵の選び方

最近、スーパーに行けば山のようなお肉が積まれていますが、その中から安全なお肉や卵を選ぶことはかなり難しいと思います

私が自分のお店、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」のお肉選びで注意している点をいくつか紹介します。

(参考):安全な鶏肉選びのポイントや、私がオススメする鶏肉について別記事でまとめています。

 ⇒⇒安全な鶏肉の選び方とおすすめ通販5選/かわいそうなブロイラー除く

基本的に放し飼いを選ぶ

5つの自由でもお話しましたが、お肉にせよ卵にせよ基本的に放牧飼育のものを私のレストランでは選んでいます。

鶏などで放し飼いのお肉が難しい場合は、最低限、平飼いで飼育され決して狭い檻の中に閉じ込められて飼育していないものを選んでいます。

抗生物質等の薬を投与していない

そもそも、アニマルウェルフェアを考慮して育てられた畜産物は病気に強いです。

なので余計な薬を投入しなくても健康に育ちます。

いくら使用量や使用期間が守られていても、健康な家畜に薬を投与する必要はないと思うのです。

安い価格は避ける

概して、アニマルウェルフェア(家畜福祉)の基づき飼育されていたお肉の値段は、一般のお肉と比較して高くなります

人間都合の経済性優先の飼育ではないためです。

飼育されている状況を思い浮かべ、高い値段を払ってでも安全なお肉を食べる価値があるのか?と考えてみる。

その判断の積み重ねは、必ず日本の畜産現場や食卓を明るくするはずです。

価格の安い不確かな肉をたくさん食べるより、「少量の安全なお肉を味わいながら食べたい」

これが私のお肉選びのポイントです。

まとめ

アニマルウェルフェア(家畜福祉)のことを、少しでも理解していただけたでしょうか?

スーパーに行くと、「国産」、「日本一」、「安心・安全な」・・・たくさんのフレーズが私達消費者を安心させてくれます。

「国産」→国産だからって安全とは決して言えない

「日本一」→何が日本一なのか考えて欲しい(肉質が日本一=安全でない)

「安心・安全な」→具体的に何が安心・安全なのか(まさか単に国産だから?)

店頭のお肉を見るときは、このような、ちょと意地悪な視点が大切です。

今日の記事が、あなたのお肉や卵選びの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

~関連記事~

私がアニマルウェルフェアの観点から考慮した鶏肉について、以下の記事にまとめています。安全な鶏肉を検討している方はご参考下さい。

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