✔本記事の想定読者
・脱サラ農業を言いだした夫に、どう対処したらいいのだろう
・「脱サラ農業したい」という夫の本心を知りたい
・夫が脱サラ農業後のリアルな状況を経験者から教えて欲しい
この記事は、上記のような悩みや不安を抱えている、脱サラ農業志願者の妻向けの記事です。
✔本記事の要約
・夫が「脱サラ農業を始めたい」と言ったとき【まずは冷静に】
・脱サラ農業を口にする夫には3つの質問でテストする
・妻のあなたにこっそり教える脱サラ農業のリアル
✔本記事の信頼性
この記事を書いている僕は、公務員を辞めて脱サラ農業して生活しています。
妻を説得して、脱サラ農業をしている僕だからこそ、説得力のある記事が書けます。
「脱サラ農業を始めたい」と言う夫の頭の中身や、その対処法を男の立場から解説した数少ない記事です。
この記事の目次
夫が「脱サラして農業を始めたい」と言ったときの対応
「俺、脱サラして農業したいと思っている」。
いきなり言われたあなたは、衝撃を受けたことでしょう。
そんなあなたに一言。まずは、「冷静になりましょう」。
そして、以下の2つをじっくり考えることです。
男という生き物は、反対されれば逆上して相手を論破しようとします。
まずは、敵(夫)を知ることから始めるのです。
・なぜ、男が「脱サラ農業を始めたいと思うのか【頭中の解剖】
サラリーマンとは、切ない職業です。
恐らく、妻であるあなたが思っている以上に、くだらない世界です。
✓無駄な会議や打合せ、上司の顔色を見ながらの仕事
✓頑張れば頑張るほど、キツイ仕事が押し付けられる
✓無駄な仕事で無駄な残業が多く、非生産的で家族と過ごす時間がない
✓会社が大きいほど、自分のやりたい仕事はできず、自分は単なる組織の歯車の一部
✓将来の自分のポストが見えていて、この会社にいてもつまらなそう
上記は、僕が脱サラ前に思っていたことです。人によりけりですが、脱サラを考えている大抵のサラリーマンはこう思っているはずです。
そして、次のようなことを考えます。
ネットで「脱サラ 農業」と検索をかけ情報収集し、田舎で脱サラして、楽しく農業している姿に思いを馳せているのです。
・【事前診断】農業に向く人・向かない人、あなたの夫はどちら?
分かりましたか?ご主人の頭の中は今、このような状態です。
そこであなたは、ご主人よりちょっぴり賢くなりましょう。
僕自身、脱サラして農業をしていますが、農業に向く人・向かない人は確実に存在します。
以下、僕が挙げることにNOが多ければ、あなたの夫は農業に向いていません。
・自分で色々と考え、計画的に物事を進めることができる
→農業は種まきから収穫まで、計画的に行って行く必要があります。これが出来なければ、取引先(お客様)に迷惑をかけることになります。
会社で、言われたことしか出来ない指示待ち人間には、農業は向きません。
・外作業が好き(アウトドア派)で、虫や汚れることが平気
→当たり前ですよね。でも、意外とインドア派で農業を志す方がいたりします。こんな方は、絶対に農業を仕事にしちゃダメです。
・人とのコミュニケーションが好き(喋るのが得意)
→意外かもしれませんが、農業は会話が苦手な人は向いていない気がします。
なぜなら、自分の作った農産物を売るためには、コミュニケーション能力は必須だからです。
・幼少期から現在までに農業を手伝った経験がある
→親や祖父母、親戚など誰でもいいので、今までに農業に触れたことがある方は、農業に対して、ある程度のイメージがあると思います。
農業体験が一度もない方は、単なる憧れに過ぎないかもしれません。
あなたのご主人は、いくつNOがありましたか?
これは、脱サラ農業をした僕自身の基準ですが、外れてはいないと思います。
脱サラ農業を口にする夫には3つの質問でテストする
上記の農業適正診断で、YESが多い(できれば全部YESであって欲しい)場合は、脱サラ農業を楽しめる方です。
その次に、以下の3つの質問で、夫の本気度を試してみましょう。
あなたが与える3つの質問に対して、夫にプレゼンさせるのです。
答えられないようだったら、残念ながら見通しがちょっと甘いですね。
・【質問1】脱サラ農業をどのようにスタートさせるか
この質問が最も重要です。
なぜなら、脱サラ農業の根幹になる部分で、ここを考えていないと間違いなく失敗するからです。
具体的に、以下の質問をしてみて下さい。
・どこで、どんな作物を作るのか?
・なぜ、その場所で農業をするのか、なぜ、その作物を作ることを決めたのか?
・誰に作った農産物を売っていくのか?(農協?企業?個人消費者?)
・どのように作った農産物を売るつもりなのか?
・農業の技術はどのように習得するのか?
・農地はどのように取得するのか?また、その農地(規模)からどの程度、見込みの売上がある予定なのか?
素人にはちょっと厳し目の質問もありますが、ある程度はスラスラ答えて欲しい質問です。
仮に答えられなくても、後日、調べてあなたに報告するような真摯な姿勢であって欲しいですね。
・【質問2】売上が安定するまでの生活の見通し
サラリーマンとは違い、農業は毎月定額が口座に振り込まれることはありません。
特に脱サラ農業開始直後は、収入ゼロです。
この難局をどう乗り越えようとしているのかを、あなたが安心できるように説明して欲しいですよね。
具体的に、以下の質問をしてみて下さい。
・脱サラ農業を始めて、収入はいつから発生するのか?
・その収入はどこから発生し、年間いくらくらいになる予定か?
この質問に答えられないようなら、夫にもう少し勉強してもらいましょう。あなたにちょっぴり耳寄り情報です。
新規で農業を始める方はとても恵まれていまして、行政の色んな補助制度が整備されています。
例えば、「農業次世代人材投資資金」は農業で生計を立てるようになるまでの数年間は、月10万円以上のお金が国からもらえます。
このような制度を、夫が知っているかもポイントですね。
・【質問3】脱サラして農業を開始するまでのスケジュール
妻であるあなたは、夫がいつ会社を辞め、新天地で農業を始めるかが気になることでしょう。
なぜなら、あなたの現在のお仕事、子供の保育園・幼稚園・学校など、新生活に向けた準備をする必要があるからです。
具体的には、以下のような質問をしてみて下さい。
・会社にはいつ辞表を提出するのか?
・いつ、新天地に引っ越しして農業を始めるのか?
・新天地でスムーズに農業ができる環境を整備するために、今からあなた(夫)がすることは?
特に、3番目の質問が重要です。
僕のように誰のお世話にもならず、一人で農業を始める方は別として、多くの脱サラ就農者は、JAや県や市町などの行政の力を借りて就農します。
研修先の受け入れ体制や、補助金をもらうための計画書作成等、脱サラ前にこれらの環境整備は詰めておく必要があります。
この辺の知識が、今の夫にあるか確かめておいた方が良さそうですね。
実は僕、質問1~3の答えを無料の研修で教える活動も行っています。
興味があれば、ご主人を参加させてみませんか?
【無料&初心者歓迎】宮崎県美郷町で有機農業の研修と田舎体験>>
妻のあなたにこっそり教える脱サラ農業のリアル
現在、サラリーマンである夫が知らない、脱サラ農業のリアルをこっそりあなたに教えておきますね。
以下の記事も参考にしてみて下さい。夫よりも、脱サラ農業の現実に詳しくなること間違いなしです(笑)。
参考:脱サラ農業のリアルな生活【収入は減るが会社員より幸せです】
・貯金は必須!心のゆとりが無くなります
まず、貯金はしっかりしておきましょう。当たり前に思うかもですが、サラリーマンのように安定した収入は口座に振り込まれません。
しかも、台風や猛暑、大雨等の自然災害にも遭うため不安定さは半端ないです。
特に、脱サラしたばかりの頃は新生活で調達するものが多い事や、収入の大幅な減により精神的にかなり心配になります。
精神的な不安は心のゆとりを奪い、些細なことで夫婦喧嘩に発展します。
それに備えるためにも、貯金が絶対に必要です。僕も脱サラして農業をしている間にも、常に500~600万円程度の貯金はありました。
万が一に備えての資金は、心を安定させる効果があります。
・プライドを折られた夫をフォローしてあげて
もし、あなたが夫の脱サラ農業を応援するのであれば、一つだけお願いがあります。
それは、上手く行かず落ち込む夫を、さり気なくフォローしてあげることです。
脱サラ農業は確かに、メリットもありますがデメリットもあります。
「絶対に成功する!」と誓って家族を巻き込み脱サラした以上、弱音を吐けないのです。
最初から計画通りに、100%上手くいくことはあり得ません。
なぜなら、サラリーマンで求められる能力と農家で求められる能力は、全くの別物だからです。
なので、自分もそうでしたが、上手くいかず落ち込むことが多いです。
そんなとき、妻であるあなたがサラリと励ましてくれるだけで、男は復活します。男とは自分勝手で単純な生き物ですw
まとめ:夫の脱サラ農業には妻の理解が不可欠
結局、夫の脱サラ農業が成功するか否かは、夫自身の努力と妻の理解や協力が鍵を握っています。
最初は、失敗しても当たり前で、壁にぶつかりながらも、立ち止まり改善を繰り返して前に進むのが夫の役割。
壁にぶつかったときに、味方になって夫の心が折れないように上手に励ますことが妻の役割です。
こうして、夫婦が同じ方向を見て、同じ目標を持つことが脱サラ農業を失敗させない必須条件になります。
この記事で、あなたが探していた答えが見つかりましたか?
ご夫婦で話し合い、お互いが納得した上で脱サラ農業を始めてくださいね^^
=追伸=
僕のもとには、全国から「夫が脱サラして農業したいけどどうしよう」みたいな相談が結構来ます。
なので、今の仕事を辞めずに農業を体験して適正を判断してもらうことにしています。
行政と連携し、無料で農業や田舎の体験ができるプログラムです。
参加すれば、ご主人が脱サラする前やした後も失敗を避けることができるでしょう。
長期休暇等を使って、旅行がてらにご家族で遊びに来てみませんか?
【無料&初心者歓迎】宮崎県美郷町で有機農業の研修と田舎体験>>