
✔本記事の想定読者
・脱サラ農業が成功するか不安に感じている
・先輩脱サラ農業者のリアルな生活を知って、今後の参考にしたい
この記事は、上記のような不安を抱いている脱サラ農業を目指す方向けの記事です。
✔記事の要約
この記事には、以下のようなことが書かれています。
・30代の僕が脱サラ農業のリアルな生活を語る

・結局、脱サラ農業のやり方は2つだけ【教科書探しは意味がない】

✔本記事の信頼性
この記事を書いている僕は、脱サラ後、研修等なしで全くのゼロから農業を始め、有機JAS認証を取得した農家です。
そんな僕が書く記事なので、信頼性は高いと思います。
30代の僕が脱サラ農業のリアルな生活を語る

・朝は家族と食事を食べ、小学生の息子に「いってらっしゃい」が言える
・昼は妻と食事をして、学校から帰ってきた息子に「おかえりなさい」が言える
・夜は再び家族で食事をして、10時までには息子と一緒に眠ることができる
これ、マジで僕の脱サラ農業のリアルです。幸せです。
・僕の脱サラ農業は二足のわらじ【妻の協力無しにはできません】
初めに言っておきますと、僕は、脱サラ農業をしていますが、農業のみの収入で暮らしている訳ではありません。
収入源は大きく以下の2つです。
・作った野菜を妻が料理してお客様に提供するレストラン業
・作った野菜をお客様に発送する有機野菜宅配業
僕の経験上確実に言えることは、コネがない農業の初心者である僕ら脱サラ組は、なるべき少額、小規模で農業をスタートした方がいいです。
なぜなら、失敗してもすぐに軌道修正ができるからです。
そして、農業の収入だけを当てにしない方がいいでしょう。この理由は以下の記事で、詳細に解説しています。
>>【経験者談】脱サラ農業で失敗しない方法【結論:農業に依存しない】
⇒脱サラ農業を失敗させないにためには妻の理解が重要
意外とこれが重要です。なぜなら、脱サラ農業は新しく事業を立ち上げる(起業する)ことと同じだからです。
起業当初は、今の生活からは考えられない現実が待ち受けています。
・お客様を見つけて、収入が安定するまでに時間を要する
・しかしサラリーマンのように、毎月安定した収入が口座に振り込まれない
・それでも食費や学費、家賃などの生活コストは容赦なく発生する
上記のような状況なので、家庭を切り盛りする妻に多大な心配や迷惑をかけることになります。
僕のように、妻にもお店や農業を手伝ってもらう方も多いでしょう。
このようなことから、夫婦お互いが同じ方向を見て、同じ価値観を持った上で脱サラ農業しないと厳しいです。
参考:夫が「脱サラ農業を始めたい」と言ったとき【投げかける3つの質問】
・脱サラ農業前後の1日のリアルな行動比較【誰からも束縛されません】
僕の脱サラ農業のリアルな紹介です。朝起きてから、夜寝るまでの行動をサラリーマンと比較してみました。
脱サラ農業した現在 | 脱サラ前(会社員時代) |
7:30 朝食 8:00~ 農業&飲食店 自分の考えた通りの好きな仕事ができる。誰から干渉されることない ※飲食店は15:00閉店 19:00 家族で夕食 21:00 息子と就寝
| 7:30 朝食 8:00~ 会社 無駄な出張な会議、上司を満足させる資料作成、仕事のための仕事
19:00 残業中
22:00 帰宅&1人で夕食 24:00 就寝 |
これが現実です。冷静に見てみると、サラリーマンって、一体誰のために生きているのでしょう?
僕らが脱サラを考えるのも当然ですよね。
⇒【実感】脱サラ農業のリアルなメリット・デメリット比較
上の行動比較表を、もうちょい深掘りしてみます。メリ・デメを、以下のようにまとめてみました。
✓サラリーマンと比較した脱サラ農業のメリット
・他人に使う時間がなくなり、家族と一緒の時間が増える
・休みや休憩を自分でコントロールできるので、参観日等、子供の学校行事にも参加可能
・食事は3食、家族と一緒に食べることが当たり前になる
・無駄な残業がないので、就寝が早くなる→翌朝目覚めが最高=1日のパフォーマンスが高くなる
・上司へのレクや決済がなく、思ったことはスピード感を持って実行可能
逆に、以下のようなデメリットもあります。
✓サラリーマンと比較した脱サラ農業のデメリット
・自由過ぎて、今まで指示待ち人間だった方は何をしていいか分からない
・定期的に振り込まれる収入がなくなり、精神的に不安になる
※天候や自然災害などによって収入の変動が激しい
・良くも悪くも全て自己責任=責任の分散ができない=誰にも相談できない
・土日、祝日のような決まった休みがない(世間が休んでいる日に働くことも多い)
・脱サラ農業で収入は大幅減少【でも生活できるカラクリ有り】
悲報です。脱サラ農業は、いいことばかりではありません。
脱サラ農業は間違いなく、収入がサラリーマンと比較して大幅にダウンします。
高いお給料をもらっていた方ほど、そのギャップは大きく、当初はショックを受けるでしょう。
でも、なぜか生活できるんです。そのカラクリは以下のとおりです。
⇒【カラクリ1】支払う税金が脱サラ前より少ない
サラリーマンの方は、今月、あなたがもらった給料明細を見て下さい。
一体、税金でいくら引かれていますか?口座に25万円振り込まれていても、それは市県民税等が天引きされた後の金額です。
かなりの金額を、天引きされているはずです。
そして僕らサラリーマンは、脱サラしたらこれらの天引きされた額と、同じ額の税金等を払えるか心配しています。
でも、心配ご無用。脱サラ農業などの自営業者などには、税制上の優遇制度があります。
青色申告専従者給与などを上手く利用すれば、サラリーマンではあり得ない「稼いだお金=使えるお金」にすることが可能です。
つまり、引かれる税金を合法的にゼロにできるということです。
⇒【カラクリ2】レストラン+農業なので食料に困らない
僕は少量多品目で、年間100品目程度の野菜を作っています。
野菜は自分の畑から収穫して食べることが出来ますので、食費はサラリーマン時よりかなり下がります。しかも、食事は野菜ばかりでヘルシーです。
さらに、飲食店を経営しているため、食べるものには困ることがありません(税務上は家の食費は経費から除きますが)。
IT関連等の他業種で起業するより、食料には困ることはありませんね。
結局、脱サラ農業のやり方は2つだけ【教科書探しは意味がない】

脱サラ農業には答えがありません。
なぜなら、あなたがやりたい農業、実現したいライフスタイルが、人それぞれだからです。
・脱サラ農業の教科書なんてない!【飛び込んで試行錯誤】
これは、経験からはっきり言えることです。
脱サラ農業の教科書を探し回る時間は無駄なので、早く農業の世界に飛び込み試行錯誤しましょう。
飛び込んでみると必ず見える世界があります。そのときに、軌道修正すればいいだけです。
強いて挙げるなら、脱サラ農業のやり方は以下の2種類があります。
⇒【やり方1】敷かれたレールの上を歩く脱サラ農業
行政の助成金を活用しながら、研修を行った後で就農します。
研修の間は助成金があるので、収入がゼロでも生活していけます。
研修後は法人やJAなどの組織に加入するため、自分でお客様を見つける必要がありません。
安全でリスクが少ないため、多くの脱サラ農業者はこちらの道を選ぶでしょう。
ある程度のレールが既に敷いて脱サラ農業ですが、色んな制約に縛られ経営者としての自由度は低いと言えます。
脱サラ後に、真の自由を求めている方には不向きかもしれません。
⇒【やり方2】全てを自分で開拓する脱サラ農業
行政や研修先に頼らず、自分で道を切り開いていくスタイルです。
当然、お客様も自分で見つける必要があるため、半端なく苦しいです。
僕は、脱サラと同時に飲食店も経営したので、行政の農業助成金はゼロで、研修にも行かず自分で試行錯誤しながら技術を習得しました。
お客様を見つけて、収入を得るようになるまでに相当のストレスと不安が襲ってきます。
ただし、誰からも縛られることなく、真の自由を手に入れることができます。
苦労も多いですが、自分のブランドで勝負できるため、脱サラ農業の醍醐味を味わうことができます。
結論:僕は脱サラ農業で会社員より幸せです

「脱サラ農業は失敗だった」と書かれている方もいます。
僕の本音ですが、確かに脱サラ農業は簡単ではありません。
ただ、悩んでいるなら是非、脱サラ農業をやってみるべきです。
なぜなら、ごく普通の会社員だった僕が、脱サラ農業で昔より幸せになったからです。
あなたが今、サラリーマンをしていて嫌だと思うことは基本、脱サラ農業で全て解消されます。
失敗は、「もう駄目だ」と諦めたときに失敗になります。
試行錯誤の結果、改善を加えながら進んでいけば、失敗は起こりません。
ここまで読んでくれたあなたの脱サラの農業の成功を、心より祈っています。
大丈夫。何とかなります!