オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate(ちいさなて)」を経営しているyoshikiです。
この記事は「お子様の好き嫌い」のことが気になり、情報収集されている方向けです。
記事では以下の疑問に答えます。
結論から言えば、子供の好き嫌いの多くは親の食生活と密接に関係しています。
記事を読めば、あなたが日頃食べるもの(出産前から口にしていたもの)が子供(または将来生まれてくる子供)にとって重要となるこに気付くはずです。
子供の好き嫌いは、子ども自身が悪いわけではなく、その多くは親の問題です。
それでは早速、今日のお話を進めていきましょう。
好き嫌いは先天性か後天性か?
よく議論になる、子供の好き嫌いは生まれる前からのものなのか?それとも生まれた後からのものなのか?
私個人の意見としては、どちらもあり得ると思っています。
生まれる前(先天性)
生まれる前に好き嫌いが決まっているという説には、羊水説と遺伝説の2つがあります。
赤ちゃんがまだお母さんのお腹の中にいるとき、お母さんが食べたものの中に含まれる物質が羊水に溶け込むことが知られています。
そして、胎児はこの羊水を飲むことで味覚の体験をしているのです。
この胎児期の味覚体験が、生まれてからの好き嫌いに大きな影響を与えているという報告もあります。
一方、遺伝説には、親の嫌いな食べ物が子供に遺伝するのではなく、苦味や酸味といった体に危険なものに反応する遺伝子が親から子へ引き継がれているというものです。
後述しますが、子供の野菜嫌いの原因がまさにこれです。
子供は、苦味やえぐみのある野菜を敏感に察知して口に入れようとしません。
これは、子ども自身が危険な食べ物から身を守るための親から引き継いだ遺伝子があるからなのです。
生まれた後(後天性)
生まれた後にどのような食べものを子供に与えるかで、好き嫌いが決まります。
つまり、離乳食期から始まり幼年期や少年期などで、偏りなく様々な食材に慣れておく必要があるということです。
様々な食べ物を口にする機会(豊かな食体験)を与えられた子供は、間違いなく好き嫌いが少なくなります。
子供は自分で食べるものを選ぶことができないので、大人(親)が選んだものを口にする他、術がありません。
親が様々な食材を口にできるように仕向ける必要があるのです。
母親の好き嫌いが子供へ影響
先程、親が様々な食材を口にできるように仕向ける必要があると書きました。
この時のポイントは、食材を選び・食事を作って子供の口に運んであげる母親の好き嫌いです。
もし、母親が野菜嫌いだったとしましょう。
自分が嫌いな人参や大根、ピーマンなどを選び料理するのはとても苦痛だと思います。
匂いや舌触りが嫌いでも、子供の口に運ぶ前に味見をする必要があるため母親自身がそのような野菜を避けてしまいます。
そうすることで、子供にとって貴重な食体験が一つ失われることになります。
「うちの子は好き嫌いが激しくて・・」と、まるでその原因が子供のせいであるかのように言われる母親がいますが、実は、その原因は母親自身が作っていることが非常に多いのです。
先程書いた羊水の話も同じです。
妊娠中に母親が野菜嫌いで野菜を全く口にしなければ、お腹の中の赤ちゃんも野菜の味を羊水から経験することができません。
このようなことから、母親となる女性は、赤ちゃんが体内に宿る前からの食事がとても大事で、出産前からバランスの摂れた食生活を大切にしないと、将来に生まれてくる子供の好き嫌いに大きな影響を及ぼすということです。
食の制限が好き嫌いを招く
様々な食材を使って、豊かな食体験を子供にさせる。
言っていることは分かりますが、「あれは駄目」、「これも駄目」・・・・・と巷では、離乳食について多くの制限が言われているのが現状です。
でも、これらをあまり信用する必要はありあせん。
結局、このような情報を鵜呑みにしてしまうと、市販のベビーフードを与えることが最も楽になってしまいます。
これが企業戦略で、自社製品を購入してもらうために様々な意味のない食の制限ついて広めようとします。
私が以前読んだ本の中にも、このようなことが書いてありました。
親が与える食べ物は、全て大事な人生経験なのです。
わさびやからし類を除いては、何でも口に入れてあげます。
変な心配はいりません。
食べていけないものは、親よりも赤ちゃんの方が感覚で拒否します。
いっぱいはいりません。
指先にちょっとでよいのです。
様々な食べ物を経験した子は、やはりゆったりした子に育ちます。
・・・・このような経験が抑制された子は、やはり好き嫌いが多いようです。
出典:失われし食と日本人の尊厳(引田 亨)
正しい食材選びから始めよう
子供が野菜嫌いになる原因は、「苦味や酸味といった体に危険なものに反応する遺伝子が親から子へ引き継がれている」と言えます。
最近の野菜は、生産性や効率性重視のため野菜自体にえぐみ苦味が残り、これが子供の野菜嫌いの原因になっています。
このような危険な野菜は、子どもの本能が食べないように拒否しているのです。
子供の野菜嫌いを治すためには、子供が食べてくれるような正しい野菜を選ぶ必要があります。
野菜だけではありません、お醤油やお味噌や味醂などの調味料なども、食品添加物で誤魔化したものではなく、本物を選んで料理に使うことが大切です。
ご家庭でのこのような努力が、子供の好き嫌いを必ず緩和してくれることでしょう。
まとめ
今日は、子供の好き嫌いが親に原因があることをお話しました。
生まれる前にせよ、生まれた後にせよ、それまで親が食べていたものが必ず子供にも影響を与えます。
子供は特に小さければ小さいほど、食べ物を自分で選ぶことができません。
代わりに選ぶ必要がある私達親は、とても重要な責任を背負わされていることを理解しておく必要があります。
子供のためにも、いや、子供がいる・いないに関わらず日々の食生活を大切にしたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。