遺伝子組み換え食品の安全性を考える~メリット・デメリット比較編

オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate(ちいさなて)」を経営しているyoshikiです。

遺伝子組み換え食品に「何となくイヤ」と思っている初心者向けです。

この記事は、以下の疑問を解決するためのヒントになります。

・遺伝子組み換え食品にはどんなメリットがあるの?

・逆に世間では、どんなデメリットがあって嫌われているのか?

遺伝子組み換えについては、今でも政府や学者、そして私達消費者の間でも賛成派と反対派に分かれる難しい問題です。

この記事を読んで、遺伝子組み換え食品についてのメリット(良い面)やデメリット(悪い面)を知り、自分なりの意見を持つための判断材料としましょう。

自分や大切な家族の口に入る遺伝子組み換え食品について、漠然と不安を抱えているのではなく、良いことも悪いことも両面から見てみるのも大事なことです

それでは早速、今日のお話を進めていきましょう。

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日本の遺伝子組み換え食品を学ぶ

遺伝子組み換え食品についてのメリット・デメリットをいきなりお話ししても、頭にストンと入らないと思います。

なのでまず初めに、遺伝子組み換え食品について、日本の現状を解説します。

遺伝子組み換え食品は海外の話で、日本には関係ないと思っている消費者もいるかと思いますが、それは間違っています

実は、日本にも遺伝子組み換え食品は当たり前に入ってきていて、「一度も遺伝子組み換え食品を口にしたことない」と断言できる方はほとんどいないでしょう

多くの遺伝子組み換え食品を輸入

日本は、世界屈指の食糧輸入国です。

世界各国から、穀物や果実などをたくさん輸入しています。

そして、その輸入先がたくさん遺伝子組み換え作物を作っている国であれば、当然、日本にも遺伝子組み換えされた作物が入ってきます

下画像は、日本が海外から輸入するトウモロコシと大豆についての状況です。

出典:遺伝子組み換え作物の現状について(農林水産省)

2011年とデータは少し古いのですが、どちらの穀物もアメリカからの輸入が半分以上です。

そしていずれの穀物の栽培率も、約90%が遺伝子組み換えなのです。

いかに、日本に遺伝子組み換え食品(作物)が輸入されているかが分かると思います。

販売・流通が認められる遺伝子組み換え食品は?

日本で安全性が確認され、販売と流通が認められている遺伝子組み換え食品(作物)は8種類、添加物が7種類です(下画像)。

出典:遺伝子組換え食品の安全性について(厚生労働省)

これらの用途は後述するとして、あなたも聞いたことある作物や添加物ばかりと思います。

「特定の除草剤で枯れない」トウモロコシや大豆などが、人間の口に入って大丈夫なのか?ちょっと不安になりますよね。

ちなみに輸入はOKですが、日本ではこれらの遺伝子組み換え作物を、商業栽培することは認められていません

どのような食品として口に入ってくるの?

それでは、上記の遺伝子組み換え作物はどのような形で私達の口に入ってくるのでしょうか?

厚生労働省の資料からまとめた表が下画像になります。

出典:遺伝子組換え食品の安全性について(厚生労働省)

食用油に始まり、味噌醤油などの基礎調味料、豆腐納豆まで、実に様々な形で私達は遺伝子組み換え食品を日常的に口にしているのです。

ここで注意が必要なのが、表示についてです。

あなたは、「遺伝子組み換えでないものを選んで購入している」と思うかもしれませんが、今の日本ではその表示が実に曖昧で、私達が知らない間に遺伝子組み換え食品を選んでいる可能性がとても高いのです。

例をあげれば以下のような感じです。

●食用油は、例え原材料に菜種や大豆など遺伝子組み換え作物を使っていても表示の義務はありません。

●この記事を書いている現時点では、食品に5%以下の遺伝子組み換え作物が混入しても「意図せざる混入」とみなし「遺伝子組み換えでない」と表示ができます。※2023年から改められて厳しくなる模様

~関連記事~

遺伝子組み換え技術についての詳細は、「訴訟が急増中の除草剤ラウンドアップから遺伝子組み換えを考えよう」で紹介していますのでご参考下さい。

遺伝子組み換え食品のメリット

ここまでは、日本の遺伝子組み換え食品の実情について解説してきました。

あなたの身近なところにも、意外と多くの遺伝子組み換え食品があることが分かったと思います。

このことを頭に入れて、遺伝子組み換え食品について、まずメリットから解説していきます。

遺伝子組み換え食品(作物)のメリットは、消費者農家研究者の大きく3つに分類してみました。

消費者のメリット

例えば、コレステロールを下げるオレイン酸の含有量を、遺伝子組み換え技術で増加させた大豆などは、私達人間の健康に大きく寄与します

このような大豆は、米国で既に商品化されています。

他にも、レルギーの原因物を除去した作物を作ることで、アレルギー患者は大きなメリトットを享受するでしょう。

これらのように食品(作物)中にある、特定の物質の含有量を遺伝子組み換え技術で増加させたり減少させたりすることで、食品(作物)としての魅力が高まるのです。

農家のメリット

遺伝子組み換え作物をの種をまけば、例えば「特定の除草剤で枯れない」ため、草取りなどの作業がなくなり、労働時間が大幅に削減されます

農家は、削減された労働時間を別の仕事に費やして、収入を上げることも可能になります。

また、「害虫やウィルスに強い」といった性質が備わっているため、これらの被害が少なくなり、収穫量を減らすことなく収入を最大限にすることが可能となります

研究者のメリット

莫大な時間とお金をかけて新しい品種を作っていたのが、遺伝組み換え技術によって大きく改善されました。

これまでの品種改良は、新しい性質を持つ作物を作るのに何世代も交配を行って、狙った性質が発現するのを待つだけだったので、相当な時間とコストがかかっていました。 

遺伝子組み換え技術によって、新品種の開発期間が大幅に短くなったことで、すぐに市場に新品種を普及させ消費者や農家の要望や期待に答えることが可能となったのです。

他にも、多収の遺伝子や低温・乾燥に強い遺伝子を組み込むなど、食糧不足の問題解決の手段としても遺伝子組み換え技術は活用されています

遺伝子組み換え食品のデメリット

遺伝子組み換え食品(作物)のデメリットとして人体への影響周辺環境への影響の大きく2つ挙げられます。

人体への影響

遺伝子組み換え食品を本当に食べても大丈夫(問題ない)なのか?という不安はいつになっても拭い去ることができません。

結論から言えば、細胞行動を支配している極めて複雑な遺伝子を組み換えることによる危険性は、誰にも分からないのです。

今、日本で流通・消費されている遺伝子組み換え食品は、以下の5つのことを入念に調べ上げ、大丈夫と認められたものだけと国は説明しています。

・導入された遺伝子は安全か

・導入された遺伝子により作られたタンパク質に有害性はないか

・アレルギーを誘発する可能性はないか

・導入された遺伝子が間接的に作用して、他の有害物質を作る可能性はないか

・遺伝子を導入したことにより、食品の成分が大きく変化する可能性はないか

しかし、世界中で遺伝子組み換え食品と不妊や癌、アレルギーなどの病気の関係性が疑われていて、一体何が真実なのか見極めが非常に難しいのです。

事実、米国では2018年に遺伝子組み換え種子や除草剤を開発する企業に司法が賠償金の支払いを命じました。

このことは、司法が遺伝子組み換え技術の危険性を認めたことを意味します

日本では、5つの評価項目をクリアしているので安全と言われている遺伝子組み換えですが、諸外国では危険と捉えられている場合もあるのです。

周辺環境への影響

人為的に作り出した遺伝子組み換え作物(生物)が何らかの理由で一般の作物(生物)と交配し、意図しない遺伝子組み換え作物(生物)が作られることです。

実際にカナダでは、遺伝子組み換えでない普通の菜種を栽培していた農家の畑から遺伝子組み換えされた菜種が見つかり、裁判にまで発展しています。

 

理由はこの農家の近くに、遺伝子組み換え菜種を栽培している農家がいたからです。

遺伝子組み換えの菜種の花粉が風で飛んでいき、自然に交配したのです

 

 

人体への影響にせよ、周辺環境への影響にせよデメリットで共通しているのは、「意図しない」、「予期しない」であり、確実に絶対に安全であると証明できる者は誰一人もいないのです。

 

まとめ

この記事では、遺伝子組み換え食品が良いのか悪いのかという結論を敢えて出しません

それは、ここまで読んでくれたあなた自身に考えて欲しいからです。

今日は、

・日本人も遺伝子組み換え食品が入ってきていて、身の回りにたくさんあること

・日本は表示に規制が緩く、知らない間に遺伝子組み換え食品を食べている可能性があること

・遺伝子組み換え食品(作物)にはメリット・デメリットがあり、どちらも聞けば一応納得はできること

などを書いてきました。

後はあなた自身でもう一度、色々と調べて結論を出して欲しいとい思います。

これだけでは、まだ判断出来ない情報が足りないという方は、次回の記事で遺伝子組み換え食品の賛成派と反対派の意見を比較します

是非、ご覧になって判断の一助としていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

~関連記事~

遺伝子組み換え食品の安全性について、賛成派の意見と反対派の意見を2月5日公開予定の「遺伝子組み換え食品の安全性を考える~賛成派・反対派比較編」で紹介していますのでご参考下さい。

 

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