【初心者向け】アニマルウェルフェアって何?【日本の現状総まとめ】

✔本記事の想定読者

・アニマルウェルフェアって何だろう(分かりやすく教えて)?

・日本のアニマルウェルフェアは、どうなっているの?

この記事は、上記のような疑問を抱いている、アニマルウェルフェアを知らない方向けの記事です。

✔本記事の内容

この記事では、以下のことが書かれています。

・【9割の日本人が知らない】アニマルウェルフェアって何?

【9割の日本人が知らない】アニマルウェルフェアって何?(説明画像)

・アニマルウェルフェア:日本の現状総まとめ

アニマルウェルフェア:日本の現状総まとめ(説明画像)

・海外から批判される日本のアニマルウェルフェア

海外から批判される日本のアニマルウェルフェア(説明画像)

✔記事の信頼性

この記事を書いている僕は、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営しています。

オーガニックと食に精通した僕が書く記事なので、記事の信頼性は高いと思います。

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【9割の日本人が知らない】アニマルウェルフェアって何?

「アニマルウェルフェア」って何だろう?と調べているうちに、この記事に到着したあなた。心配しないで下さい。

なぜなら、9割の日本人が「アニマルウェルフェア」のことを、知らないのですから。

・【イギリス発】アニマルウェルフェアとは「家畜の幸福の追求」

結論から述べると、アニマルウェルフェアとは「家畜に与える痛みやストレスなどをできる限り抑えて育てよう」という考え方です。

すなわち、「家畜の幸せを考えた飼育」です。

この考え方は、1960年代のイギリスから始まりました。これだけじゃ、抽象的すぎて分かりにくいですね。

・「五つの自由」を奪われた家畜は心身が不健康

「家畜の幸せを考えた飼育」を具体的に言うと、以下のとおりで「五つの自由」を叶えてあげることが大事です。

1.飢えと渇きからの自由

2.不快からの自由

3.痛み・傷害・病気からの自由

4.恐怖や抑圧からの自由

5.正常な行動を表現する自由

逆に、「五つの自由」を家畜から奪うと、劣悪な飼育環境によるストレスや免疫力の低下から病的な畜産物になります

かつ、過度なストレスは肉質にも影響を及ぼします

家畜のためにも、それを食す人間のためにも、アニマルウェルフェアの考え方は超重要なのです。

これらのことは、以下の記事で詳細に解説しています。

アニマルウェルフェア:日本の現状総まとめ

ちょっと残念な話ですが、日本のアニマルウェルフェアのレベルは最悪です。

つまり、「五つの自由」を満たされず、苦しみの中から生まれた不健康なお肉や卵を僕らは食べ続けています

・進まない日本のアニマルウェルフェア

企業や生産者は「アニマルウェルフェア」について認識はあります。ただ、日本ではアニマルウェルフェアは全く機能していません。

豚や鶏、牛の飼育環境の現状は、以下の記事で詳細に解説しています。

⇒日本のアニマルウェルフェアが進まない理由は消費者

先程、日本の消費者の9割がアニマルウェルフェアを知らないと書きました。

というか、せっかくアニマルウェルフェアを考慮したお肉や卵を、無意識のうちに買わないようにしています

消費者が、アニマルウェルフェア対応の製品を選ばない理由(構図)は、以下のとおりです。

家畜の「五つの自由」を

満たすためには、

生産性や効率性重視を改める

必要がある

そうすると、生産効率は下がり、

逆に生産コストは上がる

その結果、

お店に並ぶお肉や卵の価格は高くなる

消費者は高いお肉や卵を回避する

なので、

生産者はできる限り生産性や

効率性を重視し、

アニマルウェルフェアを

無視せざるを得ない

このループにハマってしまい、中々抜け出せません。

僕ら消費者は、そろそろコスパ重視の買い物から決別する必要がありますね

これらのことは、以下の記事で詳細に解説しています。

⇒進む海外のアニマルウェルフェア

一方、海外では全く違った風景です。

EUやアメリカ、オーストラリアなどの主要先進国は、国や州単位でアニマルウェルフェアに取り組んでいます

具体的には、以下のとおりです。

・「五つの自由」を制限するような飼育方法を、国や州が禁止や廃止

・アニマルウェルフェアに取り組む農家には、補助金を出して後押し

・大手の外食や小売企業も、アニマルウェルフェアを配慮した原料を調達

当然、国や州や企業を動かしているのは消費者です。

これらのことは、以下の記事で詳細に解説しています。

海外から批判される日本のアニマルウェルフェア

アニマルウェルフェアが遅れている日本のお肉や卵は、海外から、かなり否定的に捉えられています。

・東京五輪と日本のアニマルウェルフェア

今年開催される予定だった東京オリンピックで、海外のメダリストは小池東京都知事と東京オリンピック組織委員会に、要望書を提出しています。

はっきり言えば、要望書と言う名のクレームですね。

要望書の一部抜粋すると、以下のようなことが書かれてあります。

東京には、世界中から最高の体験を求めて、たくさんの人がやってきます。

東京オリンピック・パラリンピックが食材の方針を改めず、世界が受け入れるクオリティに達することができないなら、畜産動物の福祉の向上を目指している世界から東京が遅れをとっていると見られるでしょう

これは深刻な問題です。

出典:要望書「私たちが求めていること」から抜粋

・国産肉や国産卵は安全の嘘(気付き始めた日本人)

この要望書が提出され、日本人が思っている「国産=安全」や「外国産=危険」の概念が崩れました。

敏感な消費者は、日本の畜産物のヤバさに気付き始めたのです。

これらのことは、以下の記事で詳細に解説していますのでご参考下さい。

まとめ:日本も少しずつ進み始めた

暗い話ばかりでスミマセン。比較的、事実に基づき淡々と書いてきたつもりです。

 

ただ、明るい話題も少しあります。

近年、国会の場でアニマルウェルフェアの問題が議論されました。

 

さらに、2020年2月には、動物福祉(アニマルウェルフェア)を考える議員連盟が、立憲民主党を中心に設立されました。

 

このように、日本としても少しずつですが、前進し始めた日本のアニマルウェルフェア。

海外のように、僕たち消費者からも農家や企業、行政に働きかけることが大事だと思っています

 

アニマルウェルフェアのことを、少しでも多くの消費者に知って欲しくて、僕はこの記事を書きました。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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