こんにちは。
やさいの庭 Chiisanateのオーナー 兼 有機野菜を作っている高城です。
スーパーの青果コーナーで6歳の息子に質問されます。
「今、とても寒い(1月)けど何でトマトがあるのかな~?お父さんのトマトは半袖をきている頃に食べられるよね?」
私は、この子が正しい野菜の旬を知っていることにホットしました。
スーパーに行けば1月~12月まで同じ野菜が途切れることなく並んでいます。
でも、自然に任せていれば、その時期にしか食べることのできない野菜がほとんどなのです。
今日のお話しは、Chiisanateが作る旬の野菜とそれを使ったお料理についてです。
野菜の味や旨味は季節によって変わります。
なぜ、Chiisanateのランチが月に1回全てのメニューが見直されるのか?
具体的な旬の野菜とお料理を紹介していきたいと思います。
真冬にトマトが食べられない理由
下の表をご覧ください。
Chiisanate のトマトと先ほどスーパーで見たトマトの栽培暦です。
□が収穫なので、Chiisanateと先のスーパーでは収穫時期が夏と冬で真逆になっています。
なぜ、スーパーのトマトは寒い1月も収穫できているのか?
それはビニールハウス+暖房を使い、トマトの生育に必要な温かい環境を人為的に作り出しているからです。
私のように、自然の気候に任せて何もせずにトマトを育てると、10月以降はトマトを食べることが出来ません。来年の7月頃まで待つ必要があるのです。
別にハウス栽培を否定しているわけではありません。
私達Chiisanateでは、野菜がハウスや暖房を使わなくても、自然環境だけ(太陽、雨、風など)で育つ野菜をお客様に提供することを心がけています。
ビニールや重油等の余計なコストを掛けたくないし、これらを使うとエコじゃありません。
そして自然に任せて作るほうが、病気に強くがっちりと立派な野菜になり、美味しいと思うのです。
旬の野菜と季節で移り変わるお料理
Chiisanateで作るお野菜は、自然に任せた露地栽培をしています。
なので、安定的に同じ野菜を使い続けることができません。
野菜料理屋さんとしては致命的かもしれませんネ(笑)。
ですが、その土地や季節にあった野菜を使い、料理して食べることが最も理にかなっていると思います。
毎月、お重箱に詰め込むお野菜とお料理が変わりるのもそのためです。
例をあげて見てみましょう。
4月~6月のお野菜と料理
前年に種を播いた野菜と2~3月に植えた葉物系野菜の最盛期です。
ポカポカ暖かく、畑作業が嬉しい季節です。
(お野菜)
水菜、赤からし菜、青梗菜、たまねぎ、三つ葉、芽キャベツ、スナップエンドウ、スティックセニョール、大根、紫キャベツ、人参、ビーツ、おかのり、春菊など
(お料理)
青菜のナムル、大根のぽん酢ソテー、ビーツのタブレ、おかのりのおひたし、人参葉とアーモンドの天ぷら、春菊のナムル、紫キャベツと柑橘のマリネ、人参のコンフィ、新玉ねぎと日向夏のごまぬた など
7月~9月のお野菜と料理
春に育苗して定植した野菜や春に収穫して保存しておいた野菜、そして夏野菜を使ってメニュー化します。
この時期の宮崎は雨と極度の暑さによって、畑には何も植えることができません。
秋に植える野菜の苗作りが始まります。
(お野菜)
紫キャベツ、人参、じゃがいも、空芯菜、モロヘイヤ、オクラ、トマト、バジル、つるむらさき、小松菜、ピーマン、枝豆、大葉、ゴーヤ、大根、四角豆 など
(お料理)
大根とピーマンのレリッシュ、小松菜白玉、空芯菜の炒めもの、モロヘイヤのおひたし、つるむらさきの天ぷら、オクラのキムチ和え、ゴーヤサラダ、じゃこと人参のしりしり、れんこんの大葉ジェノベーゼ和え など
10月~12月のお野菜と料理
秋野菜が登場してくる季節です。
真夏に育苗していたアブラナ科の野菜や、9月になって種を播いた野菜などが登場します。
10月はとにかく、定植や種まき、お店の運営と忙しい時期です。
(お野菜)
さつまいも、生姜、落花生、ピーマン、柿、三つ葉、大根、春菊、水菜、青梗菜、からし菜、ローゼル、にんにく、唐辛子、人参、かぶ、なばな、コールラビ など
(お料理)
さつまいもの煮物、大根葉のペペロン炒め、春菊と柿のサラダ、紅芯大根のベジチーズ挟み、ローゼルとひじきのコールスロー、ピーマンと大根の塩もみ、落花生のマリネ、新生姜と芋づるのキンピラ など
1月~3月のお野菜と料理
前年の秋に植えておいた野菜を収穫していきます。
とても寒い時期で露地畑には何を植えても育ちません。
なので、春に向けて苗作りや畑の準備を行います。
(お野菜)
ほうれん草、人参、スティックセニョール、かぶ、春菊、トレビス、大根、アスパラ菜、芽キャベツ、ナバナ、紅菜たい、白菜、コールラビ、落花生、紫キャベツ、カリフラワー、春雷、金柑 など
(お料理)
大根フライ、白和え、冬野菜のテリーヌ、白菜グラタン、金柑ピクルス、ナバナのナムル、芽キャベツのグリル、かぶのポタージュ、人参と紫キャベツのマリネ、春雷の天ぷら など
まとめ
年間これだけの季節の野菜を作り、これだけのメニューを考えるのは正直とても大変です。
野菜作りは私でメニュー開発と料理は妻が担当しています。
お客様には、本当に2人きりでやれるのですか?
と尋ねられることも多いのですが、やれます。
何より自分たちが楽しんでいるので頑張れるのだと思います。
ビニールハウスなどの資材を使わないと、暑い時期には身体を冷やす野菜が、寒い時期には身体を温める野菜が自然と食べられます。
お野菜は季節に応じて、色んな役割があります。
私達はそんな季節のお野菜を大切にしたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。