自分は農薬を使いたくないのに、ご近所農家が興味本位のアドバイスをくれる。
農家あるあるですよね。
今回は断固として農薬を使いたくないAさんが、「ご近所農家のアドバイスで心が折れそう」という相談を受けました。
✓農薬を使用しない信念が強いほど周りの農家に理解されない
✓農薬を使わない農業に対して慣行農家は興味を持っている
✓農薬を使わないとご近所農家に迷惑をかけることもある
といった部分に言及しています。
無農薬で育てようとおもい農薬を使用してないのですが、虫にやられて大変になってます。
ストチューを作り散布しているのですが、近所の農家さんから農薬かけないと育たないよ。と毎日言われて困っています。
私は断固として農薬は使いたくないのですが、何だか心折れそうで💦ご意見お聞かせください。
Aさん こんにちは^^
私見を述べさせていただきます。これは、Aさんの信念によると思うんです。
Aさんが農薬を使いたくない理由が必ずあるはずなんですよね。
その想いが深ければ深いほど、周りの農家の方には理解されないでしょう。
では、なぜ、周りの農家がAさんに「農薬を使わないと無理」と言うのか考えてみましょう。
①Aさんの農法に興味がある
②暗に防除しないと近所の農家にも迷惑をかける
のどちらかだと思うんです。
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①Aさんの興味があるについて
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一般の農家は、JAや行政の指導により防除カレンダー等が配られ、10月の中旬には●●(農薬)を散布することが作物毎に決まっています。
それをしないAさんは、周りの農家から見て「興味の対象」でしかないんです。
人は自分の中に出来上がった基準で物事を判断します。
数年、数十年、農薬を使っている農家からすれば、「農薬を使わない農業は不安で不安で仕方ないんです」
なので、Aさんが農薬を使わないで頑張る姿を、なにげに一生懸命見てしまいます。
まずは、ここを理解してあげる必要がありますね。
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②の近所の農家にも迷惑をかけるについて
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僕の知人はJAの組合員ですが「できるだけ農薬を使いたくない」という方針です。
ですが、先程、お話したとおり、防除時期が決まっているのに決められた(指導された)農薬を使わないと、「周りに病害虫が広がり、自分の畑に広がったらどうしてくれるんだ(怒)」と言われるそうです。
Aさんに「無理」と言ってくる農家が①のパターンか②のパターンか、僕は分かりません。
①の場合、Aさんの信念を貫き通しても大丈夫でしょう。
ただし②の場合になると、少しやっかいですね。
場合によっては、ご近所農家の説得や聞き入れてくれないなら、違う場所で作物を作ることも考えた方がいいかもです。
昔から「有機農業=勇気農業」と言われています。
✓周りに何を言われても、どんなに病害虫から攻撃を受けても農薬を使わない勇気
もその一つですね。
ちなみにですが、僕も信念があって農薬は一切使用しません。
農薬を使わなければ作物を守れないなら、病害虫にやられて全滅する方を選びます。
その保険として、少量で多品目栽培をしているんです。
僕は、今年の4月に移住して、周りに農家がいない農地を選びました。やはり②のことがあると面倒と思ったからですね。
ここまでは、農家サイドからみた農薬使用についてです。
一方、消費者視点に立つと違った世界が見えてきます。
農薬を使いたくない想いが深ければ深いほど周りの農家の方には理解されません。
ですがその想いが深ければ深いほど、お客様には響くんですよね。
だからこそ、Aさんが農薬を使いたくない想いをお客様に一生懸命伝える必要があるんです。
そして、Aさんの想いに共感したお客様がAさんのお野菜のファンになります。
このように、ご近所農家の忠告に耳を傾けることも大事ですが、食していただく消費者のことを考えることはもっと大事です。
Aさんがなぜ、農薬を使いたくないのか?
ここをご自身の中で明確にしておけば、周りの農家さんにも消費者にも熱量高く説明ができます。
有機農業している方なら誰でも通る道です。心が折れそうかもしれませんが頑張って下さい。
応援していますね^^
ちなみに、先日、僕の病害虫被害の考え方についてチャット内でシェアさせていただきました。
こちらも参考になると思います↓
上記は、僕が運営している無料のコミュニティ「個人農業者の勉強部屋(経営力UPを目指す!)」でのやり取りです。
参加に興味のある方は、以下の記事をご覧ください。