この記事は、フェアトレードが気になり調べている、又は、フェアトレード商品を買って社会貢献したい方向けの記事です。
✔本記事のテーマ
✔本記事の内容
・フェアトレードとチョコレート問題 |
・フェアトレードで僕らができること |
・フェアトレードはオーガニックでも求められる |
この記事を書いている僕は、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営しています。
オーガニックと食に精通した僕が書く記事なので、記事の信頼性は高いと思います。
この記事の目次
フェアトレードとチョコレート問題
フェアトレードを語る上で、外せないのがチョコレート問題です。以下、詳細を解説していきます。
・児童労働の搾取により作られる安いチョコレート
結論から言えば、スーパーなどで激安で売られている多くのチョコレートは、児童労働の搾取により作られたものです。
甘くて美味しいチョコレートですが、原材料のカカオの生産地アフリカでは、目も当てられない悲しい現実があります。未だに、子供を奴隷として買い取る人身売買が行われています。
まるで物のように、売り買いされる子どもたち。彼ら彼女らは、チョコレート原材料であるカカオ農園で過酷な労働に従事します。
僕の子供は今、7歳ですが、そのような幼い子供たちが日々、大量の農薬を体に浴びながら、朝から晩まで強制的に働かされています。
刃物を使った危険な労働や、何十キロもの麻袋を運搬することなど、子供には過酷な仕事です。
当然、学校には一度も行けず、多くの子どもが文字も読めません。
・安いチョコレート購入で労働搾取に加担する消費者
このように、海外から輸入される安い製品の多くは、労働搾取の上に成り立っています。
チョコレート以外に例を挙げれば、珈琲豆があります。
日本は、ほぼ輸入に頼っていますが、激安珈琲豆の多くは大量の農薬を使って生産性上げています。そして、現地の生産者や労働者の正当な賃金を払わず、奴隷のような扱いで作られた珈琲豆です。
安いチョコレートや珈琲豆は財布に優しいので、日本の消費者は喜んで購入します。
でも、僕らがこれを購入することで、現地の生産者や労働者を搾取して、利益を得ている汚れた企業と全く同じになってしまいます。
僕ら消費者は、コスパ以外にも目を向ける所があると思うのです。
・フェアトレードは公平で公正な貿易
このような、労働搾取や不公平な取引などを是正するためにフェアトレードがあります。フェアトレードを直訳すると、「公平・公正な貿易」です。
発展途上国の農産物や作られる製品を、適正な価格で購入するとことで途上国の生産者や労働者の生活や自立を支える貿易の仕組みです。
⇒フェアトレードの3つ基準
フェアトレードには認証制度になっています。生産者やメーカー、貿易業者などすべての関係者が「国際フェアトレード認証」を受けるために、以下の3つの基準を守った取引を行っています。
このように、他商品とは明らかに性格が異なるフェアトレード商品。知っているだけでも、良識な賢い消費者だと僕は思います。
⇒フェアトレードのデメリット【批判の声もあるフェアトレード】
いいことばかりのように感じるフェアトレード制度ですが、実は、批判の声もあります。フェアトレードのデメリット(批判)は以下のとおりです。
次に、デメリット(批判)に対する僕の個人的な見解を説明します。
⇒フェアトレードの批判に対する反論
確かにこのような事実もありますが、フェアトレード制度によって、児童の強制労働や貧困問題などの問題を、消費者が知る機会になると僕は思います。
フェアトレードは、社会貢献や恵まれない子供を救うというより、歪みのない真っ直ぐな製品と取引を支持するという視点が大事です。
ごく当たり前のことで、フェアトレードは決して特別な制度ではないはずです。
このように、フェアトレードには賛否両論ありますが、あなたはどう思いますか?
フェアトレードで僕らができること
ここまでは、フェアトレードとチョコレート問題について解説しました。以降、僕ら消費者がフェアトレードで「できること」を解説します。
・フェアトレード商品に1票を入れよう
貧困や児童の強制労働など世界的に大きな問題のために、僕ら消費者に出来ることは、フェアトレード商品に1票を入れることです。
激安食品を購入することは、現地の労働者を搾取する会社を応援することになります。
そのためには、コスパ重視の買い物をせず、以下のような素朴な疑問を持つことです。
このように考える癖をつければ、今まで見えなかった世界が見えてくるようになるでしょう。
⇒フェアトレード商品は認証マークが目印
フェアトレード認証の商品を判断するには、フェアトレードの認証マークが付いた製品を選ぶことです(上画像)。
認証のラベルが貼られた製品は、生産者の労働条件や生活に必要な最低限の賃金を支払うなど、公正は取引を満たすための基準に従っていることを保証しています。
具体的には、先ほど開設した、経済的基準、環境的基準、社会的基準の3つの基準が満たされた製品になっています。
⇒フェアトレード商品を探してみよう
それでは、実際にフェアトレード商品を探してみましょう。
日本ではあまりメジャーではないため、近所のスーパーでフェアトレード商品を見かけるのは少ない現実があります。
なので、今回はネットのショッピングサイトを紹介します。どのようなフェアトレード商品があるのかを眺めるだけでも勉強になりますよ。
フェアトレードはオーガニックでも求められる
実は、フェアトレード商品を購入することと、オーガニック商品を購入することは同じ意味だったりします。
なぜなら、オーガニックにも原理の中の一つに「公正」があるからです。
オーガニックには、以下の4つの原理があります。
「健康の原理」、「生態的原理」、「公正の原理」、「配慮の原理」
フェアトレードは、この4つの原理の中で「公正の原理」に入ります。
オーガニックは生産者や労働者を含む、全ての関係者に良質な生活を提供し、貧困撲滅に貢献することが求められているのです。
なので、フェアトレード商品を探して見つからなかったときには、オーガニック商品に目を向けるのも、僕ら消費者ができることの一つですね。
オーガニックの4つの原則の詳細は、以下の記事で解説しています。
>>【意味は深い】オーガニックとは簡単に言うと「幸せになる仕組み」
まとめ:あなたの1票が世界の問題を解決する
恐らくあなたは、「フェアトレード」について詳しく知りたくて、この記事にたどり着いたのだと思います。
でも、あなたが「フェアトレード」に興味を持ったのは、「フェアトレード商品を買って世の中に貢献したい・何かの誰かの役に立ちたい」からではありませんか?
残念ながら、日本はオーガニック後進国。あなたのようなオーガニックに興味のある方が育たない国なのです。
参考:なぜ日本はオーガニック後進国なのか?【3つの理由を体験から語る】
あなたのような良識のある消費者が増えるほど、世界が抱える大きな問題を解決できるはずです。
そう、あなたの小さな1票の積み重ねが、世界の大きな問題を解決できる唯一の方法なのです。