うま味調味料のことが気になり、調べている方向けの記事です。
健康には悪くありませんが、味覚オンチの原因になる「うま味調味料」について学びましょう。
✔本記事のテーマ
✔本記事の内容
この記事を書いている僕は、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営しています。
オーガニックと食に精通した僕が書く記事なので、記事の信頼性は高いと思います。
この記事の目次
うま味調味料とは健康に悪い添加物?【答え:味覚オンチの原因です】
後述しますが、うま味調味料は食品添加物です。
食品添加物と聞くと、何でも「健康によくない」とイメージする方がいますが、そんなことはありません。
・うま味調味料は健康を害するものではない
結論として、うま味調味料は、あなたが心配するような健康に悪いものではありません。
なぜなら、うま味調味料に限らず、食品添加物は使用量に基準が定められていて、この基準を守っているものだけが安全な商品として出回っているからです。
食品にゼロリスクはあり得ません。だから、皆、あなたのように情報収集を行い、リスクを知った上で食品を選び食べるのです。
以下の記事に、添加物のリスクを管理して上手に付き合う方法を解説しています。
・ただし、うま味調味料は確実に味覚が壊れます
しかし、うま味調味料に慣れすぎると、お肉や野菜、果物など素材本来の味が確実に分からなくなります。
要するに、味覚オンチになるということです。
ここがうま味調味料の問題点だと僕は思います。あなたは知らないかもしれませんが、今、日本では恐ろしいことが起きています。
母親、そして子供の親子2世代に渡って、素材本来の味が分からなくなっている方が多いのです。
僕はオーガニックレストランの経営者ですが、度々、このような悲劇を目にすることがあります。お店で目にする、味覚が壊れた方の特徴を以下の記事で解説しています。
⇒【体験談】うま味調味料が舌に与える具体的な症状
僕は、かつて食品メーカーで働いていました。
参考:ハム・ソーセージは添加物漬けで体に悪い!元社員の私が告白
工場の中には多種多様のうま味調味料があります。食品の中に入れるものだから問題ないだろうと思い、食品に投入する前の調味料(アミノ酸等)単体を舐めてみたことがあります。
今でも忘れられないくらい、強烈な違和感が口の中に広がりました。
醤油を何十倍も辛くした刺すような強い刺激が、舌全体に広がっていくのです。
そしてその強烈な違和感は、しばらく舌にくっついたように残ります。
⇒天然素材のうま味はちょっぴり舌に広がる
一方、昆布や干し椎茸を水にしばらくつけて、天然素材のうま味を抽出したものを飲んでみます。
水の中には、ほのかでやさしいうま味がちょっぴり口の中に広がり、うま味調味料のように違和感が残ることが絶対にありません。
多くの消費者は、このような比較をしたことがないと思いますが、これが天然系素材から抽出したうま味と、人工的に作られた「うま味調味料」の決定的な違いです。
・「うま味調味料」=「化学調味料」で同じ食品添加物
ご存じない方も多いと思いますが、「うま味調味料」=「化学調味料」で同じ食品添加物です。このように、紛らわしくなったのは以下の理由があります。
⇒健康に悪く思われるので「うま味調味料」に名称刷新
1980年代頃までは、うま味調味料は化学調味料と言われていました。
しかし、好景気のバブル絶頂期には、それまで認識されなかった化学の負の面が注目され始めます。
消費者が「化学●●」といったものに敏感になってきたのです。
「化学調味料は体に悪い」。このようなイメージが消費者の間に広がります。
そして、負のイメージを払拭するかのごとく、「化学調味料」という言葉は「うま味調味料」や調味料(アミノ酸等)という言葉にすり替わりました。
一説によると、業界団体が、「化学調味料」から「うま味調味料」に名称変更するように仕向けたと言われています。
⇒「アミノ酸=健康にいい」の錯覚
今では、化学調味料は調味料(アミノ酸等)と表示されています。今度は逆ですね。
「アミノ酸=健康にいい」という、消費者のプラスのイメージを利用して調味料(アミノ酸等)とネーミングにしています。
食品の表示ラベルを見ると、添加物の欄には調味料(アミノ酸等)と書いてあるのはあなたも見たことがあると思います。
これは、様々な食品添加物の集合体であるため「アミノ酸等」と一括表示になっているのです。
ややこしいですが、消費者であるあなたは、「化学調味料=うま味調味料=調味料(アミノ酸等)」と覚えておけばいいと思います。
今の消費者は、ますます調味料(アミノ酸等)が、化学的にうま味成分を生産した食品添加物であるという事が分からなくなったのです。
そもそも「うま味」とは?【うま味調味料が作られる理由】
この章では、そもそものうま味の定義や、なぜ、味覚が壊れる「うま味調味料」を企業があえて作るのかを解説します。
・5つの基本の味と3つのうま味成分
うま味は、甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ5つの基本の味です。
料理にうま味はとても重要なもので、昔のうま味成分は以下のような天然素材(三大うま味成分)から摂っていました。
グルタミン酸:昆布、トマトやブロッコリーなどの野菜・チーズなどの発酵食品・味噌や醤油などの発酵調味料等
イノシン酸:鰹節、鶏肉、豚肉、牛肉など
グアニル酸:干ししいたけなど
みそ汁などの出汁を、自分でとる方は分かると思うのですが、時間がかかりかなり手間ですよね。
・企業がうま味調味料を作る理由
なぜ、これらの天然素材から摂るうま味成分が、化学調味料である調味料(アミノ酸等)に変わってしまったのか。
それは、天然素材から時間とコストをかけてうま味を抽出するより、安く短期間に大量の、うま味成分を得ることができるからです。
要は、大企業がこのような手間暇をかけて、丁寧に天然素材からうま味成分を抽出すると利益がでないのです。
まとめ:【朗報】壊れた味覚は必ず戻る
最後に大事なので、も一度お伝えしますね。
でも朗報があります。正しい食生活を心掛けていれば、味覚は必ず元に戻ります。
※添加物を減らす具体的な方法を「避けられない添加物なら減らす方法を考えよう【無理は厳禁です】」で解説していますので、ご参考下さい。
最初は抵抗がありますが、うま味調味料に舌が慣れるように、天然のうま味などにも舌はすぐに順応するものです。
自分のためだけではなく、お子様や大切なご家族のためにも、うま味調味料が入った食品を食べるのを控えてみませんか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。