農業を初めたばかりの頃は、誰でも小規模で大型機械を持っていません。
今回は、「農協などに加入しない零細農家が小規模+機械なしで生計を立てることができるのか」について相談をいただきました。
✓100坪で野菜を作っても生計を立てるのは難しい
✓零細農家は農業だけで生活することを考えなくていい
✓零細農家は栽培だけでなく販路を探したり、集客の勉強をしておくと有利
といった部分に言及しています。
私は自分で食べるものを自給自足できたらと思ってだいたいの作物(少量多品目)を100坪ほどの土地で作っています。
零細農家が機械も使わずに手作業でどのくらいの広さだったら生活できると思われますか?
まだ手探りの状態で、今の生活を手放して、新規就農に切り替えられるだけの作物を育てられるか不安があります。
Aさん こんにちは^^
結論から話すと、100坪でいろんな野菜を作っても、それだけで生活するのは難しいと思います。
なぜなら、Aさんが書かれているように、新規就農で有機農業は、収量が不安定はもちろん、
✓野菜の相場(値段)がだいたい決まっている
✓お客さんが少ない(市場が小さい)+販路開拓が難しい
✓栽培技術が身についていない
からです。
ここからは、僕の事例をお話しますね。
Aさんと同じように、僕も脱サラして180坪(6a)から有機農業を始めました。
そしてAさんと同じように、機械なし+小さい面積からのスタートでした。
以前、このチャットでお話ししましたが、僕がその畑から始めて野菜が売れたのは、就農7か月後で、唐辛子1袋(100円)でした。
もう、最悪ですよね(笑)毎日、泣きたい気持ちでした。
で、どうやって生活していたかと言えば、その畑の隣でレストランもしていたんです。
自分で作った有機野菜をレストランで提供するといったスタイルです。
ぶっちゃけると、レストランで生計を立てていました。ダメダメ農家でした。
でも、レストランのお客様が、次第にお野菜を求めてくれるようになりました。
さらにネット集客を独学で勉強して「お野菜の宅配(定期便)」が軌道に乗り始めたのでレストランを辞めて農業にシフトチェンジしました。
現在は、田舎の山奥に移住して、300坪(10a)程度で「お野菜の宅配(定期便)」をしています。
ここでも、トラクター等の機械なしで有機栽培です。
これくらいの規模で、月10万円の野菜販売の定期収入があります。
※定期便なので、毎月必ず農業から入ってくる収入ですね。
後は、先ほどチャットで書いたように、有機JASの検査員の仕事などの副収入もあります。
そんな僕がAさんにアドバイスしたいのは、
✓農業だけで生活することを考えなくていい
✓固定費のかからない生活スタイルを考える
✓今の生活があるうちに販路を探したり、集客の勉強をしておく
この3つです。
以下、簡単に解説です。
✓農業だけで生活することを考えなくていい
→農業だけで生活しようとすると、必ず規模をとる必要があります。
しかし、機械なしや小さい面積で営農している僕やAさんでは難しいです。
有機農業であるなら、なおさらです。
であるなら、有機農業を楽しみながら別の仕事をするのも有りだと思うんです。
✓固定費のかからない生活スタイルを考える
→僕が田舎の山奥に移住したのは、最大の固定費である家賃を下げたかったからです。田舎に移住すれば、ただ同然の家がたくさんあります。しかも農地付きで。
僕は、農地付物件を購入し毎月の家賃がゼロになりました。
もちろん、借金なしの一括購入でしたので生活の難易度がかなり下がりました。
✓今の生活があるうちに販路を探したり、集客の勉強をしておく
→これは僕の経験から言えることですが、僕のように何も考えず今の生活を手放し新規就農すると、苦労することになります。
僕は、有機農業をしていれば「勝手にお野菜は売れる」と思っていましたので・・・・
経済的、精神的余裕がある今のうちに色々と情報収集し、販路や集客を勉強しておけばAさんの自信にもなると思うんです。
このチャットも情報収集の一つとしてご活用ください。
眺めているだけでも、何か気付きがあると思うんです^^
今の生活の中で100坪の農地でお野菜を作っているAさんの行動力は凄いと思います。
僕を含め多くの方がそのようなバイタリティーはありませんので。
就農前に、いろんな作物の作り方や販売の仕方などをテストする環境にあるのが羨ましいです。
頑張って下さい。応援しています^^
また、不安や悩みがありましたら、
遠慮なく仰ってくださいね(^_-)-☆
上記は、僕が運営している無料のコミュニティ「個人農業者の勉強部屋(経営力UPを目指す!)」でのやり取りです。
参加に興味のある方は、以下の記事をご覧ください。