SNSハイライトのコーナーです。
今回は、「農家にとって顧客を選ぶことが重要な理由」について深掘りしたいと思います。
先日、僕は以下のツイートをしました。
自分の顧客を選び間違えると、「価値観のおし付け」が起きます。例えば、有機野菜に興味のない顧客に安全性や想いを話してもウザがられるだけ。僕もふくめ有機で苦労する農家は大抵コレをやってしまいます。大事なのは有機に興味にある顧客を探すこと。戦う場所を間違うと、いい商品でも売れません。
— よしき@零細農家でも勝てる農業を (@inakaman2021) August 19, 2021
昔、僕もやっていたんですよね。
「有機でこだわって作った安全な野菜だから買ってください!」みたいな押し売りを・・・・
有機農業など、特別な栽培方法をされている農家の多くがこの状態に陥っていると思うんです。
自分のことを思い返してみよう!
そもそも、自分も興味のない商品を説明されても買う気がしないですよね。
例えば、インターネットで検索している途中にいきなり広告が入ります。
全然興味がないため、その広告はクリックせずに流しますよね?
これは僕だけではないはずです。
販売者(相手)にとっては、いい商品なので売りたいかもしれませんが、いきなり広告でそれをPRされてもウザいだけで全く心に響かないんです。
レストラン経営で学んだ「価値観の押し付け」
僕は脱サラ後に、有機農業とレストラン経営を同時進行で進めました。
レストランでお客様を集めながら、お野菜も販売しようという戦略だったんです。
来店されたお客様に、「うちの野菜は・・・」「農薬や化学肥料は・・・」「手間暇がかかり・・・」みたいなことをツラツラと説明していました。
でも、お野菜はほとんど売れなかったんです。
理由はお客様の欲しいもの(目的)と異なるものを提案し売ろうとしていたらです。
レストランに来店されるお客様は、お料理を食べてお友達と楽しく過ごすことが目的です。
お客様が欲しい物は、「楽しい時間」「美味しいお料理」「落ち着く空間」であって、決して有機野菜ではないのです。
僕はお客様に、自分の価値観の押し付けをしていたわけです。
売る場所を間違えるといい商品でも売れない
確かに有機野菜は、環境に配慮し農薬や化学肥料を使用しない素晴らしい農業です。
でも、僕のように売る場所や売る人を間違えると買ってもらえないどころか迷惑行為になるんですよね。
僕の失敗は、多くの有機農家にも該当すると思うんです。
✓あなたは、どこで誰に有機野菜を売っていますか?
✓売ろうとしている顧客は、有機野菜に興味がありますか?
ここを考えておかないと、いつまでたっても自分の作った有機野菜は売れるようになりません。
興味のある方を探したら有機野菜が売れだした!
このことに気付いた僕はブログやSNSで情報発信を行い、有機野菜に興味のある方を探しました。
すると「あなたの野菜を食べてみたい」「○○までの送料はおいくらですか?」「契約の手順を教えて下さい」みたいなメッセージが僕のもとに届きだしたんです。
ちなみに僕は、情報発信以外には一切営業などを行っていません。
全てお客様の方から、僕の有機野菜に興味を持ってくれるんです。
僕にとってこの経験は、かけがえのないものとなりました。
「売る場所や売る人を間違わなければ、モノって売れるんだ!」と実感したんです。
あなたはいかがですか?
欲しくないお客様にモノを売っていませんか?