よくある有機農家の間違いが、スペックを訴求して有機野菜を販売していることです。
つまり、「安全な有機野菜です」を全面的に押し出した訴求ですね。
しかし、本当にお客様は「安全な有機野菜」=スペックを求めているのでしょうか?
今回は、レストランの経営者を事例にアドバイスさせていただきました。
✓レストラン経営者がなぜ有機野菜を取り扱いたいのか背景を知る必要がある
✓有機野菜を取り扱い経営者の未来(憧れ)は、付加価値をつけて売上を上げたい
✓経営者の悩みに共感しながら、自分の有機野菜で解決できる未来を提示する
といった部分に言及しています。
コミュニティの中で高城さんが、顧客に「スペック」ではなく「未来」を見せてあげることを言われているのですが、事例を交えて教えていただけないでしょうか?
Aさん こんにちは^^
まず、Aさんが考えることは自分の有機野菜を誰に売りたいか決めることですね。
なぜなら、安全な有機野菜を欲しい方は、
✓子どもを持っている母親
✓大病を患って食生活を改善したい方
✓レストランの経営者
など様々な方々がいらっしゃって、それぞれ抱えている悩みが違うからです。
今回は、レストランの経営者を例に考えてみます。
Aさんがレストラン経営者に有機野菜を売りたいとします。
まずはレストラン経営者がなぜ、有機野菜を取り扱いたいのかを知る必要があります。
※調査や分析方法はいろいろありますが割愛しますね。
ちなみに僕は、オーガニックレストランを経営していましたので、調査しなくても悩みは大体分かります。
概ね以下のような感じでしょうか。
✓最近はオーガニックブームなのでお客様に安全な有機野菜を提供したい
✓でも、有機野菜をどこから仕入れていいか分からない(スーパーにはほとんど置いていない)
✓有機野菜を仕入れることにより食材原価が上がらないか?
✓忙しいので信頼できる農家(会社)1人から定期的に仕入れたい
僕の場合、こんな感じで悩んでいました。
結果、僕は自分で有機野菜を作る道を選びました。
でも、こんな経営者は稀ですよね。
だいたい、ネットで「有機野菜 仕入れ先」みたいにググって調べまくります。
で、ここからが重要なのですが、なぜ、このレストラン経営者が「安全な野菜を提供したいか?」です。
経営者ご本人が「食べたい」わけではないですよね。
そう、有機野菜を使うことによって、「お店にお客さんを呼びこみたい=売り上げを上げたい」なんです。
ここから以下のように整理できます。
(レストラン経営者の現在の悩み)
有機野菜を取り扱い売上を上げたい=付加価値向上
(有機野菜を取り扱うことによる嬉しい未来)
ヘルシー志向のお客様を高単価でも集客でき売上げが上がる=他社との差別化
(現在→未来への阻害している壁)
どこから仕入れていいか分からない(業務が忙しく調べる時間が苦痛)+原価が上がるのでは?
ここまで分かれば、訴求方法は「有機野菜なので安全」ではありませんよね。
僕だったらネットなどで、以下のように訴求します。
・家庭で食に気を使っている方が外食に行きたくない理由を知っていますか?
・外食はどんな食材が使われているか怖いと思っているからです。
・もしあなたが有機野菜を使い、そのことをPRすれば必ずコアなお客様が集まるでしょう
・なぜなら、原価3割と言われる飲食店で有機野菜を取り扱う飲食店がほとんどないからです
・つまり、そのようなお客様はネットで安全な食材を提供する数少ない飲食店を探し回っているんですよ
みたいな感じですね。
※かなりザックリ書きました。
本来なら、実績や顧客の声のデータを掲載し論理的に説明します。
で、その壁を取っ払うために、Aさんの有機野菜の取るメリットを提示します。
・原価を大きくしない有機野菜の種類を提案する
・定期で取引してくれれば●割引
・月に●回、◇種類の有機野菜を発送する
・有機野菜の美味しい料理方法を解説する
などなど。。
ここで初めて、レストラン経営者はAさんの有機野菜に興味を持つわけです。
超ザックリ書きました。お分かりいただけると思うのですが、決して「安全な有機野菜」を全面的に押し出して販売していませんよね。
相手の悩みに共感し、自分の商品だったらどう悩みを解決できるかを説明してあげるのです。
相手の悩みを理解できればできるほど、Aさんの訴求は相手に刺さります。
つまり、購入(契約)に大きく近づくわけです。
今回は、レストラン経営者を例に解説しました。
同様に、Aさんが売りたいターゲットを決め、その方の悩みを深掘りしていけばOKです。
Aさんの参考になれば幸いです^^
上記は、僕が運営している無料のコミュニティ「零細個人農業者の勉強部屋(経営力UPを目指す!)」でのやり取りです。
参加に興味のある方は、以下の記事をご覧ください。