安全な肉や卵の選び方総まとめ【飼育方法・餌・抗生物質に要注!】

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✔本記事の想定読者

・今選んでいるお肉や卵が不安で、安全なもの変えたい

・そのためには、安全なお肉や卵の選び方を知っておきたい

 

この記事は、上記のような悩みを抱えた方向けの記事です。

 

✔本記事の内容

・安全な肉や卵の選び方総まとめ【飼育方法・餌・抗生物質に注意!】

安全な肉や卵の選び方総まとめ【飼育方法・餌・抗生物質に注意!】(説明画像)

・【経験談】苦労した安全な肉や卵選び【おすすめをシェア】

【経験談】苦労した安全な肉や卵選び【おすすめをシェア】(説明画像)

 

✔記事の信頼性

この記事を書いている僕は、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営しています。

オーガニックと食に精通した僕が書く記事なので、記事の信頼性は高いと思います。

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安全な肉や卵の選び方総まとめ【飼育方法・餌・抗生物質に注意!】

本記事では、レストラン経営者として血眼になって、安全なお肉や卵を探した僕の経験談です。

 

・安全なお肉や卵の選び方【着目点はたった3つです】

結論、安全なお肉や卵を選びたい(食べたい)なら、①飼育方法②餌③抗生物質の3つに着目するといいです。

 

⇒【着目点1】飼育方法はアニマルウェルフェアを意識しているか

これからの時代、安全なお肉や卵を選びたいなら、アニマルウェルフェアは超重要です。

なぜなら、心身ともに健康なお肉や卵は、食す人間にとっても健康だからです。

 

アニマルウェルフェアとは、簡単に言うと、「家畜も生き物らしく大切に扱いましょう」ということです。

 

✓狭い畜舎に詰め込まれ、自由な行動ができない場所で飼育されていませんか?

✓飼育環境は、清潔で家畜に必要な栄養が与えられていますか?

✓望まない改良や麻酔なしで身体の一部を切除するなど、恐怖や苦痛を与えていませんか?

 

例を少し挙げましたが、あなたが、今、選ぼうとしている(食べている)お肉や卵の多くが、これに該当すると思います。

 

要するに、心身ともに不健康なお肉や卵であるということです。これらのことは、以下の記事で詳細解説しています。

 

⇒【着目点2】餌は遺伝子組み換えや農薬が使用されていないか

家畜が食べる餌は、安全なお肉や卵とダイレクトに関係します。

なぜなら、家畜が食べた餌は、その成分が肉や卵に残留し、僕たち消費者の体内に入ってくるからです。

 

例えば、「畜産の情報2012年6月号」の中で農林水産省の担当課長は、以下のように述べています。

 

農薬は、使用した野菜等の作物や、その作物(飼料)を食べた家畜から生産された畜産物に残留することがあります

出典:畜産の情報 2012年6月号(畜産物の安全と安全な畜産物)

 

他にも、豚のへその緒から作られるワクチンから、農薬が検出された事例もあります。

理由は、豚が食べる餌で農薬を使用していたからです。

参考:【悲報】グリホサートの影響は食パン以外も!残留農薬が向かう先は?

 

ちなみに、農薬と遺伝子組み換えはセットです。農薬が使用される餌の多くは、遺伝子組み換え作物であることを覚えておきましょう

 

さらに、養鶏農家から聞いた話を記載しておきます。

飼料用として輸入されてくる雑穀などは「ポストハーベスト農薬」といって収穫された後の農薬使用がとても多いのです。

何もしなければ、輸送の途中でかびが生えたり、虫がわいたり、腐ったりします。それを防ぐために、船積のときに殺虫剤などの農薬を大量にかけるのです

参考:平飼い卵はなぜ安全なのか?養鶏農家が語るアニマルウェルフェア

 

⇒【着目点3】抗生物質等の抗菌性物質が使用されていないか

抗生物質が効かない耐性菌に感染して、日本では年間8,000人以上が亡くなっている事実をご存知ですか(※国立感染症研究所発表

 

お肉や卵になる家畜(牛、鶏、豚)には、多くの抗生物質が使用されます。

理由は、【選び方1】で話したように、日本の家畜は健康でないからです。

 

実は、家畜に抗生物質が効かなくなる耐性菌が発生し、それを食す人間にも耐性菌は感染します

農林水産省も、家畜からの薬剤耐性菌感染について、以下のように注意喚起しています。

洗浄や加熱が不十分だと、その細菌が人の体内に取り込まれ、もし感染症の原因となった場合には、治療が難しくなる可能性があります。

出典:農林水産省ホームページ(家畜に使用する抗菌性物質について)

 

家畜由来の薬剤耐性菌については、以下の記事で詳細に解説しています。

 

・第三者認証の肉や卵を選ぶもの検討の価値あり【安全の担保あり】

素人の消費者が上記3つのポイントを押さえて、お肉や卵を選ぶのはメチャ難易度が高いです。

なので、僕のお勧めは、第三者認証のお肉や卵を選べばよいかと思います。

 

製品には、認証マークが付いているので、マークさえ覚えておけば、上記3つの着眼点を押さえた製品を選ぶことは簡単です。

 

⇒オーガニック(有機)認証の肉や卵

有機jasマークが目印し

 

有機jas認証の畜産物版です。Jas法という法律に則って厳しく管理されるため、信頼性はかなり高いです。

参考:オーガニック(有機)認証の肉や卵とは?有機畜産物について学ぼう

 

農場は年に1回の検査も外部から受ける義務があるため、消費者は安心して購入することができます。

厳しいjasの生産基準(方法)の中から、具体的に例をあげると以下のような感じです。

 

・受精卵移植技術、組換え DNA 技術を用いて繁殖してはならない。

 

・家畜を野外の飼育場に自由に出入りさせ、ストレスを与える飼育をしない

 

・畜舎の広さは、畜種によって決められている

 

・餌は有機飼料を与え、化学的な処理を行っている餌は避ける

 

・動物用の薬に頼らない飼育が原則(病気の予防目的で抗生物質を使用しない)

 

上記3つの着眼点が、しっかり守られていますね。

 

⇒アニマルウェルフェア認証の牛乳

アニマルウェルフェア認証マークが目印し

 

有機jas認証のような国家規格ではなく、民間の認証制度になります。

今のところ、乳牛のみが対象でお肉や卵の認証はいずれ作られるようです

 

3つの着眼点で言えば、①の飼育方法に重点を置きながらも、40を超す評価項目があるため、民間規格でも取得は厳しいでしょう。

 

こちらも、農場を第三者から年に2回程度、検査を受けるため消費者は安心して牛乳やチーズ等の乳製品を選ぶことが可能です。

参考:【日本初】アニマルウェルフェア認証とは【結論:第三者のお墨付き】

 

【経験談】苦労した安全な肉や卵選び【おすすめをシェア】

オーガニックレストランの経営者である僕は、お肉や卵選びに膨大な時間を費やしました。

僕らには、お客様に正しい「食」を提供する義務があるからです。

 

✓家畜の自由が奪われた飼育

✓病的で薬漬けである

✓価格だけが安い

 

上記のような市販のお肉や卵を、お客様に提供するのが抵抗がありました。

 

・結局、豚肉は放牧豚を選ぶのが一番

「どんな豚肉を選べばいいのだろう?」

僕は、豚の特性を知り合いの養豚農家から聞くことから始めました。

 

✓泥んこが好き ✓きれい好き ✓表現力が豊かな動物

 

話を聞くと、「豚は畜舎に閉じ込めらるのは向かない」と思い、放牧スタイルのお肉を探しました。

僕は、九州の宮崎ということもあり、宮崎で放牧をしている豚肉を見つけることができました。

 

後に知ったことですが、放牧豚は全国でもとても珍しいとのこと。この生者者と対談した記事がありますので、興味があればご参考下さい。

 

・結局、鶏肉はかわいそうなブロイラーを除くのが一番

ぶっちゃけますと、飲食店は安い肉を仕入れて料理をし、高く価格をつければ儲けます。

そうなると、鶏肉はブロイラー(国産若鶏)を使うのが一番ですね。

 

でも、たかだか、生まれて50~60日であれほど胸肉が大きくなり、出荷されるのに違和感がありませんか?

それに気付いた僕は、あまりのブロイラー(国産若鶏)に悲惨な生涯を学び、お店でブロイラーを使用するのを辞めました。

参考:ブロイラーとはかわいそうな鶏か?品種改良された国産若鶏の実態

 

そして、ブロイラーではない赤鶏を真剣に模索しました。その模索プロセスは以下の記事にまとめています。

 

この中々から、現在、お店で使っている鶏肉を選びました。

>>古処鶏をレビューする【抗生剤不使用の安全な鶏肉ならコレ!】

 

鶏肉探しには、本当に苦労しました。

この記事を読んでくれている読者は、これらの関連記事を読めば、鶏肉探しの随分時短になるはずです。

 

・結局、卵は平飼いor放し飼いが一番

卵は、海外のオリンピック選手が「日本の卵を食べたくない」と、日本に抗議したのが個人的に衝撃的でした。

参考:東京オリンピックのアニマルウェルフェア問題【日本の畜産物はNO】

 

バタリーケージ」。もしご存知ない方は、この言葉をググってみて下さい。今の、日本の卵は、9割以上、バタリーケージ飼育の卵です。

 

バタリーケージ飼育を回避するのは、平飼や放し飼いしかありません

結局、僕は宮崎県内の個人で昔ながらの卵の生産をしている農家を探し出し契約しました。

 

この生者者と対談した記事がありますので、興味があればご参考下さい。

 

まとめ:ある程度の高価格を受け入れるべき

豚でも鶏でも牛でも、安全なお肉や卵を探すときの心構えは共通です。

 

値段が高いことは受け入れるべき

 

これはマストです。

というか、スーパーにおいてあるお肉や卵の値段が安すぎて、安全なお肉や卵を選ぶときに高く感じてしまうだけです。

 

一般の消費者の価格基準と同じでは、結局、安全なお肉や卵を食べることはできません。

 

広いスペースで飼育したり、遺伝組み換えでない餌を与えたりと、安全なお肉や卵の生産にはコストがかかります

価格が高くなる理由を知って、それを受け入れることも大事なことですね。

 

あなたが、ご自身で納得できるお肉や卵に出会えますように。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 


最後に紹介した卵やお肉で連絡先が分からなく、興味のある方は、Blogのコメント欄にメッセージを下さい。生産者におつなぎしますので。

 

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