低い日本の食料自給率~卵の自給率10%から見える安全性の問題~

こんにちは。

宮崎県で、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate(ちいさなて)」を経営しているyoshikiです。

 

日本の食料自給率はどのくらいかご存知ですか?実は、考え方によって2つも3つも数字がある日本の食料自給率。

この記事は、日本の食料自給率について興味を持っているあなたのために書きました。

 

記事を読めば、数パターンある日本の食料自給率の考え方や、日本の食料自給率が低いと言われる原因、そこから見える食の安全について理解が深まると思います。

 

テレビや新聞に書かれてある日本の食料自給率について、違う視点から考えることのできる賢い消費者になって欲しい。

 

そんな思いでこの記事を書いていきます。

 

 

それでは早速、今日のお話を進めていきましょう。

 

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論点がずれている役所の中の食料自給率

わが国の食料自給率は極めて低く・・・・

日本の自給率は長期的に低下傾向で・・・・・

諸外国と比較しても低すぎる日本の食料自給率は・・・・

 

 

私が役所で働いていたとき、よく見聞きしていたこれらのフレーズ。

 

 

 

でも、私はこれにいつも違和感がありました。

 

食料自給率が低いことだけを悲観して、「だから●●事業が必要だ!」という予算確保のための議論に終始しているように見えたのです。

 

 

 

でも本当の論点はそこではなく、日本の低い食料自給率から何が起こっているのか?

日本の食はどうなっていくのか?

 

 

 

そこをはっきりと国民に示して、「だから国として●●に力を入れていく」と政策を進める必要があるのでは?

といつも思っていました。

 

 

特に、国民の食料確保やその安全性については、国をあげて取り組む必要がある最優先事項だと思います。

 

計算方法は1つでない食料自給率

38%、平成29年の日本の食料自給率です。

 

「自国で賄う食糧自給率が、たった38%しかない日本はやばい国」とメディアが煽っています。

 

 

でも、あなたに知ってほしいのは、実は食料自給率の計算方法は1つではないこと。

カロリーベース生産額ベース重量ベース大きく3つの自給率があります

 

 

カロリーベース自給率

食べものカロリー(熱量)を使って食料自給率を計算します。

カロリーベースで計算すると、今の日本の食料自給率は38%

メディアが煽っているのは、このカロリーベース自給率を使っています

 

 

 

生産額ベース自給率

食べものの価格を使って食料自給率を計算します。

カロリーベースでは評価できない、食料を生産するために使った費用や労働力を示すことができます。

生産額ベースの食料自給率は66%です。

 

 

 

重量ベース自給率

食べものの重量を使って食料自給率を計算します。

特定の品目の自給率を示す指標で、例えば米100%、卵96%など具体的な品目を算出するのに使います。

 

 

大きく異なる食料自給率

カロリーベースで38%で低いとい言われている日本の食料自給率ですが、計算方法を変えると生産額ベースでは66%になります。

同じ日本の食料自給率でもその差は28%。

国は都道府県別食料自給率も公表しています。

私は宮崎県に住んでいるので宮崎を見てみると、カロリーベースでは65%生産額ベースでは281%になっています。

その差は何と281%-65%で216%です。

なぜこんなに違うのか?

宮崎県は野菜、特に施設園芸が盛んな県で、生産額ベースでは全国トップクラスです。

しかし野菜はカロリーが低い農産物です。

カロリーベースで計算すると、宮崎はカロリーが低い野菜が多いので、自給率は低くなります

このように、同じ食料自給率でも、カロリーで計算するのか、生産額で計算するのか、重量で計算するのかで自給率は高くなったり低くなったりします

卵は10%!低い自給率の犯人は・・

カロリーベースで卵の自給率を計算すると、わずか10%になります。

????

それでは卵の90%は外国からきてるの?

あなたはこう思ったかもしれません。

ご安心下さい。

先程の重量ベースで計算すると卵の食料自給率は96%になります。

消費者の実感として、重量ベースの96%が正確だと思います。

それでは、なぜカロリーベースで計算すると卵の自給率は10%になるのか?

実は、畜産物は、家畜に与える飼料(餌)が国産か外国産かまで考慮するからです

鶏に与える餌の約9割は輸入の餌です。

※逆に言えば、国産の餌は1割(10%)しかありません。

重量ベース96%に国産餌の自給率10%を掛けると、卵のカロリーベースは10%になります

これは卵に限った話ではありません。

日本では、家畜の餌はほとんど輸入なので、カロリーベース自給率はとても低くなります

【牛肉】 カロリーベース11%  重量ベース36%

【豚肉】   カロリーベース 6%  重量ベース49%

【鶏肉】 カロリーベース  8%     重量ベース64%

低い食料自給率の犯人は、輸入される餌なのです。

犯人が日本の食に与えたもう一つの罪

低い畜産物の自給率の犯人は、輸入される餌。

そして、その犯人は日本の食にもう一つの罪を犯します。

 

 

それはお肉や卵の安全性についてです。

 

 

海外から輸入される餌は、その多くが遺伝子組換えされたものであったり、農薬がたっぷり使用されています

 

さらに、輸送中は防腐剤やポストハーベスト農薬をかけるためお肉や卵を食べた日本人は間接的にそれらを体内に取り込みます

 

ここが一番の問題だと思います。

 

 

 

実際に養鶏農家から効いた輸入飼料の危険性は、「Chiisanateの食育講座「とっても大事な食のお話し」~その3~

に、

 

私自身が悩んでいるポストハーベスト農薬については、「グリホサートが残留した食品に苦しむ私!その症状と原因をお話します

に、

 

詳しく書いてありますのでご参考下さい。

 

 

 

国やメディアがカロリーベース自給率を使って伝えているのは、輸入飼料によって低くなる畜産物の自給率の低さについて。

 

でも、その危険な輸入飼料で育つ畜産物を、食べることによる安全性については、全く伝えようとしません。

 

 

低い自給率を嘆くのもいいですが、「輸入飼料が日本の食に与える安全性の問題」にもスポットを当てる必要があると思うのです。

 

まとめ

今日のお話のポイントをまとめると以下のとおりです。

 

★食料自給率には大きく3つの計算方法がある

 

★国やメディアが低いと嘆いているのはカロリーベースを使った自給率だが、重量ベースや生産額ベースでみるとそれほど低くない

 

★畜産物のカロリーベース自給率が低いのは餌を輸入しているから

 

★しかし、日本では自給率が低いことばかり話題になり、餌の危険性やそれを食べる消費者への危険性は伝えようとしない

 

 

もし、あなたが何かのきっかけで日本の食料自給率について見聞きする機会があったら、少しでもこの記事を思い出してくれると嬉しいです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 


 

飼料を大量に輸入することは、世界の食料不足を招いています

 

このことは、「飼料を輸入してまで家畜に与える問題~日本が世界の食料を収奪する」で詳しく紹介していますのでご参考下さい。

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