農薬のリスクは健康被害だけでない!散布が新しい農薬を生み出す問題

こんにちは。

宮崎県で、オーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate(ちいさなて)」を経営しているyoshikiです。

誰もが農薬は危険だと分かっています。

しかし、安全な農産物が選ばれるこのご時世で、なぜ、農薬製造会社は潰れないのでしょうか?

農家だって、できるだけ、農薬の使用量を減らし、消費者が望む安全な農産物を作ろうと努力しているはずなのに。

実は、農家が農薬を辞められず、農薬メーカーが次々と新しい農薬を開発するのはちゃんとした理由があります。

この記事は、なぜ、農薬が危険と分かっているのにたくさんの農薬が作られ販売されているのか?そんな疑問を感じているあなたのために書きます。

記事を読めば、一般の消費者が中々知ることのできない、農薬会社と農家の切っても切れない関係が見えてきます。

農薬の使用量は減るどころか、次から次へと新しい農薬が開発されているのが日本の現状です。

実は、一度農薬を使ってしまうと、農家はそこから抜け出せず、次々と開発される新しい農薬を求める必要性がでてきます

そう、まるで麻薬から抜け出すことができない中毒患者のように。

それでは早速、今日のお話を進めていきましょう。

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農薬が効かない耐性菌の出現

あなたは、薬剤耐性菌って聞いたことはありますか?

 

 

例えば、不必要な抗生物質を投与しすぎると、その抗生物質が効かない(耐性を持った)菌が人間の体内に生まれます。

 

これは、人間の生命を脅かすもので、2050年までに薬剤耐性菌による死亡者は年間1000万人以上と推定されているそうです。

 

 

 

病気になっても抗生物質が効かずに命を落とす。

こんな怖い時代がもう始まっているのです。

 

 

 

実は、農薬と植物も同じことが起きます。

 

 

毎年同じ農薬を使い続けると、その農薬に強い耐性菌が現れるようになります

 

生き残った強い菌は、最初はごくわずかな量ですが、その農薬を散布すればするほど、農薬に弱い菌は死滅し、強い菌だけが大量に生き残るようになります

 

 

 

同じ農薬を使い続けることで、人間が自らその農薬に強い菌を選抜(抽出)しているのです

 

安全な農薬が耐性菌の原因

実は、人間に健康被害の少ない、安全性の高い農薬が耐性菌を出現させる原因となっています

農薬メーカーも、最近の農薬を敬遠する風潮は十分把握していて、より安全な農薬を開発します

病原菌の特定部分だけに効いて人間には影響を及ぼしにくい農薬です(これを選択性の高い農薬といいます)。

このような農薬は、菌の生命活動のうち影響の大きい部分のみを選択してピンポイントに攻撃するため、ピンポイントで攻撃される以外の機能に潜む菌は生き残ります

その生き残った菌が、農薬耐性菌になるのです。

皮肉なことに、人間に害の少ない、より安全な農薬が開発されることによって、一層、農薬耐性菌を生み出す結果となっています

その散布が新しい農薬を開発する

その結果どうなるでしょうか?

 

 

農薬を使っても使っても、全く効かなくなります

 

 

例え今までの2倍、3倍の量を散布しても効かないのです。

効かないどころか、より一層耐性菌を強くしていきます。

たくさん農薬を散布する必要があるため、農家自信の農薬購入代金も高くなります。

 

 

 

被害を防ぐには、その耐性菌に効く新しい農薬を購入する必要があります。

しかし、勘のいいあなたならもう分かりますよね?

 

 

 

新しい農薬を使っても、またその新しい農薬が効かなくなる新耐性菌が生まれます。

そしてまた新しい農薬が生まれます。

 

 

 

そうです。

これはもう農薬と菌のいたちごっこです。

農薬の開発→耐性菌の出現→新農薬の開発→新耐性菌の出現→・・・・・・・・

 

 

 

一度はまると、この負のスパイラルから抜け出すことは出来なくなります。

農薬を使い続ける限り、このいたちごっこはエンドレスに続くのです

 

 

結局、誰が農薬の恩恵を受けるのか?

このように見ていくと、一体誰が農薬の恩恵を受けるのでしょうか?

散布する農家は日々、農薬を大量に浴び健康に問題のある方も多いです。

その農産物を食べる消費者も残留農薬による健康被害を受けます。

周辺環境も関係ない動植物が姿を消すようになります。

そして、農薬を使い続けるしかない畑はやがて生命活動がない死んだ畑になるでしょう。

結局、農薬は農薬を作るメーカー(会社)しかその恩恵を受けません

農薬メーカーは耐性菌が出現する度に、

いや、耐性菌出現は、既に想定済みなので耐性菌出現前から、新しい農薬開発に勤しんでいるかもしれません。

そして開発された新しい農薬が売れる度に、農薬メーカーの利益になるのです

まとめ

今日は、次々に新しい農薬が開発され決して無くなることのない農薬についてお話しました。

日本の農薬使用量は世界のトップクラス。

そして世界屈指の農薬開発国です。

農薬は、一度使うと、麻薬のように抜け出すのは困難な状態になります

だから農薬は怖いし、中々、なくなることはありません。

ただ、私は農薬メーカーだけを責める資格はないと思うのです

農薬を使わざるを得ない環境を作っている、市場や私達消費者にも責任があります

農家も、農薬を使いたくて使っているわけではありません。

農家が農薬を使用しなくても、農産物が普通に収穫できる未来。

その農産物を誰でも簡単に手に入れることのできる未来。

そんな未来が実現したら、農家にとって、消費者にとってどんなに素敵なことでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

~関連記事~

農家が使いたくない農薬を使っている理由は、「危険な農薬をなぜ使う必要があるの?畑で考える農薬のお話」で紹介していますのでご参考ください 。

 

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