有機jasの申請までに確認すべき5つのこと:申請書類作成は最後です

 

有機jas認証を取得するための申請を考えているけど、何から準備していいか分からない方向けの記事です。

★有機jas認証の取得を考えているけど、何から手を付けていいか分からない

★初めて有機jasを申請するけど、今の自分の条件で申請できるのだろうか?

記事ではこのような疑問や悩みに答えます。

 

今後、有機jas認証の申請を考えて方にとって、この記事は超重要です。なぜなら、この5つが認証の合否や取得後の成功を左右するからです。

 

□■この記事を読んで分かること□■

・化学肥料や化学農薬を使用しないなど、あなたの努力だけでは有機jas認証を取得できないことがある

・記事内で解説する5つのことを確認せずに、申請書類を作成しても失敗するリスクが高くなる

 

この記事を書いている僕は、わずか6aの自家菜園級の畑で有機jas認証を取得し、子供の食と健康を専門にしたオーガニックレストラン「やさいの庭 Chiisanate」を経営している変わり者です(笑)。

自分で実際に有機jasの認証取得し、日々、法律に基づき有機野菜を作っているので記事の信頼性は高いと思います。

 

それでは、早速話を進めていきましょう。

 

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申請書類の作成は後回しです

有機jas認証を取得しようと意気込んでいるあなた。

早速、申請書類をインターネットからダウンロードして、どんなことを書けばいいのか勉強を始めているかもしれません。

 

結論から言います。申請書類の作成は最後にすることです。

なぜなら、今のあなたの農業条件が既にjasの基準を満たしていない恐れがあるからです

 

仮に認証を取得できても、記事で解説する確認をしなければ、後に失敗するリスクが急激に高まります

 

急がば回れです。今後の失敗を避けるためにもポイントを一つずつ抑えていきましょう。

 

有機jas認証の申請までに確認すべき5つのこと

実際に僕が有機jasを申請して認証取得した今だからこそ、重要と思う5つをあなたに解説します。ここに挙げた5つは、僕の反省も含めたものです。

あなたには、僕のような失敗はして欲しくないので、記事を読んだらすぐに確認作業に取り掛かって欲しいです。

 

 

確認1:有機jas認証を取得する理由は?

最初にすることは、有機jas認証を取得するための目的をはっきりさせることです。

ここを怠ると、認証取得後に苦労することになります。厳しい言い方かもしれませんが、お客様は有機jas認証を取得しただけの生産者から農作物は買ってくれません。

 

有機jasマークを、あなたの農産物に付けるだけでは売れないのです。

取得する目的意識が薄い・弱いとjas法に縛られる負担だけが大きくなり、せっかく取得した有機jas認証を辞退することになると思います。

 

実際、このような方も周りによくいらっしゃいます。「周りが勧めるから」、「高い値段で売れそうだから」が取得の目的ならもう一度じっくり考えた方がよさそうです。

参考:小規模農家は有機jas認証を取得できる?【方法でなく目的が重要です】

 

 

確認2:あなたのほ場の周辺は大丈夫?

有機jas認証を取得するには、あなただけの力だけではどうにもならないことがあります。

なぜなら、単にあなたのほ場だけ、農薬や化学肥料の使用を止めればいい訳ではないからです。

 

有機jas認証制度では、周辺にあるほ場からの農薬等の飛散や混入につても基準が定められています。実際、私が認証受けた鹿児島県有機農業協会では、以下のように周辺ほ場の状況とその対策を聞かれました。

 

要は申請するあなただけが頑張っても、周辺のほ場の状況によっては、有機jas認証の取得ができないということです

なので、最低でも有機jas認証の申請前には、以下のことを確認しておきましょう。

 

・あなたのほ場の周辺ではどのような作物が作られ、いつ、農薬が散布されていますか?

・周辺で使われている農薬は、jasで禁止されているものではありませんか?

・そのほ場とあなたのほ場で防風ネットや生垣の設置など、対策を立てることができますか?

・周辺の農家は、あなたのほ場に農薬が飛ばないように協力してくれそうですか?

この確認を怠っていると、いくら頑張って準備しても審査には通りません。

 

 

確認3:有機的な管理の期間はどれくらい?

ほ場を有機的管理した時間的な条件で、申請には2つのパターンがあります。

 

①有機栽培を開始(転換開始)してから、最初の播種や植え付けまでに2年以上経過している場合。

※果樹や茶などの永年作物は最初の収穫までに3年以上です。

 

②有機栽培を開始(転換開始)してから、最初の播種や植え付けまでに1年以上経過している場合。

 

①と②の違いは、有機的に管理をした期間が2年か1年かの違いです。いずれの場合も、その期間の栽培記録は録っておく必要があります。どちらでも申請はできますし、提出書類や審査も全く同じです。

 

しかし、認証を取得した後に貼る有機jasマークが異なります(下画像の赤ライン)。

②は有機的管理を1年以上で申請すれば、認証取得後は上画像のように、jasマークに「転換期間中有機」と表示する必要があります。

要は、有機(オーガニック)と呼べる条件は満たしているけど、法律上の完全な有機(オーガニック)と呼ぶにはまだ年数が足りない有機という意味です。

 

ちなみに私は、②の転換期間中有機で認証を取得しました。

最初から、転換期間中の表示がない有機jasマークを付けたい方は、①の有機的管理を2年以上で申請すればいいと思います。

 

 

確認4:化学肥料肥料や農薬は使えないけど大丈夫?

上写真:僕は自分でブレンドして肥料を作っています

 

有機jas認証を目指す訳ですから、当然、今まで使用していた化学農薬や化学肥料は使用できなくなります

ここが一番重要で、あなたが収穫量の減少にどれくらい耐えることができるかがポイントです。

 

今まで使用していた化学肥料や堆肥の使用を止めても、初めは残肥で上手く育ちます。でも、それが切れた後は、信じられないくらい収穫量が落ちてしまいます。

 

僕が強くオススメするのは、いきなり全てを有機jas認証ほ場にするのではなく、数年間、一部のほ場で実験してみることです。

 

有機jasでも使用できる肥料や農薬が一部あります。それに切り替えて数年栽培してみて収穫量はどうなるのか?

あるいは、無肥料で栽培してみて収量はどうなるのか?など、有機jas認証を申請前に、数年間実験してデータを取っておけば取得後に慌てることがないと思います

 

私も収穫量の減少で苦しみました。具体的な体験談を解説していますので、気になる方は以下の記事をご参考下さい。

 

 

確認5:取得後の販売戦略は作っている?

「有機jas認証を取得すれば、付加価値が付いて農産物が高く売れるようになる」

有機jas認証の取得を目指している方が、勘違いしているのがここです。

 

僕が自身を持って言えることは、有機jas認証を取得するだけでは、今までと全く状況は変わらないばかりか、高い値付けによってむしろお客様は離れてしまうことです

 

どんなに、有機栽培で安全な野菜を作っても、どんなに手間ひまかけて苦労して作っても、それがお客様に伝わらなければ認証取得は全く意味がありません

大事なのは、認証で価値を高めることでなく、有機栽培で上手に野菜を作る技術でなく、どのように自分のお客様を集めるか(集客)です。

 

偉そうなことを書いている僕も、ここにとても苦労しています。有機jas認証を取得するにあたって、以下のことを考え販売戦力を作っておくとよいでしょう。

 

★あなたは、誰に自分の有機農産物を売ろうとしているのか?

 :子供がいる家庭?都会で頑張っている単身女性?高齢者世帯?などターゲットを決める。

 

★どのようにあなたの農産物の販売していくのか?

 :スーパーに置かせてもらうのか?自分で販売するのか(この際、実店舗なのか、ネットなのか)?などを考える

 

★どのようにあなたの有機農産物を知ってもらうのか?

 :口コミ中心?それともメディアを活用?それともネットを使う?

 

★有機jasマークを貼る以外で、お客様に一番訴えたいPRポイントや購入してもらうための導線作り

 :有機jas認証だけを全面に押し出すのではなく、あなたにしかない農産物のストーリー性を考え、すぐに農産物を購入してもらわなくても、将来的に買ってもらうための導線を作る。

 

僕も、新聞社にプレスリリースを送って、新聞に以下のように取り上げられたこともあります。

これも一つのお客様に自分の想いを伝えるツールであり、戦略だと思います。

 

僕の新聞を使ったメディア戦略

 

まとめ

偉そうなことを書いてきましたが、今日お話したこの5つは全て、過去の自分に言い聞かせたい事項です。

今も、毎日「もがき続けている有機農家」からのメッセージと思って捉えていただければ嬉しいです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

【関連記事】

有機jas認証を取得するまでに私が経験したことを以下の記事でまとめています。失敗談満載なので、一発で認証取得を考えている方は是非ご覧ください。

失敗しない有機jas認証を取得する方法【僕の実体験です:1年目】

失敗しない有機jas認証を取得する方法【僕の実体験です:2年目】

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